明責任を果たそうと
しない関電の対応にがく然」

関西電力の経営幹部らが多額の金品を受け取っていた問題で、野党の追及チームは5日、大阪市の本社を訪れ、真相を明らかにするため経営幹部らに国会で説明責任を果たすよう求めていく考えを示しました。

関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から総額3億円を超える金品を受け取っていた問題の実態の解明を進めようと、立憲民主党や国民民主党、共産党などの野党の追及チームのメンバー7人は5日午前、大阪市の関西電力本社を訪れました。

チームは、経済産業省を通じて会社側に関係者から聞き取りを行いたいと要請していましたが面会できなかったことから、国会審議に出席して真実を明らかにするよう求める要請書を警備担当者に手渡しました。

このあと、チームの座長を務める今井雅人 衆議院議員は記者団に対し、「全く説明責任を果たそうとしない関西電力の対応にがく然としている。こんなことでは電力業界の信頼が大きく損なわれる。臨時国会でしっかり説明してもらいたい」と述べました。

高浜町を視察「原発マネーが還流した疑いもある」

このあと、野党の追及チームは町を視察し、関西電力に説明責任を果たすよう求めていく考えを明らかにしました。

福井県高浜町を訪れたのは立憲民主党や国民民主党、共産党などの野党の追及チームのメンバー6人で、初めに高浜原発に向かいました。

構内の視察は関西電力に断られたということで、原発の正面ゲートの前で地元の町議会議員から運転状況などの説明を受けました。

続いて、高浜原発が立地する半島の先端にある音海地区を訪れ、地区の自治会長を長年務めた元町議にヒアリングをしました。

元町議は地域と原発の長年の関係を説明したうえで、「関西電力が森山氏の影響力を利用したのは事実だと思う。原発の安全性に問題がないのか明確にしてもらいたい」と答えていました。

チームの座長の今井雅人衆議院議員は、「原発マネーが還流した疑いもある。行政や政治家の関与はなかったのかを含め、関西電力には説明責任を果たすことを強く求めていきたい」と述べました。

立民 枝野氏「説明応じられないのは責任放棄」

立憲民主党の枝野代表は、北海道浜頓別町で記者団に対し、「電力会社は、株式会社の形式でも公的な機関だ。野党の追及チームが事前に訪れると伝えていたにもかかわらず説明に応じられないというのは、公的機関の責任放棄だ。事実関係を解明するためには、国会に来てもらうしかない」と述べました。