ネスコ事業の政治利用防止へ
積極協力の考え 安倍首相

安倍総理大臣は、ユネスコ=国連教育科学文化機関のアズレ事務局長と会談し、世界各地に伝わる古文書などを保護する「世界の記憶」事業の政治利用を防ぐため、制度改善などユネスコの改革に積極的に協力する考えを改めて伝えました。

安倍総理大臣は28日、横浜市で、TICAD=アフリカ開発会議に出席するため来日しているユネスコ=国連教育科学文化機関のアズレ事務局長と会談しました。

この中で、安倍総理大臣が、アフリカの発展に向けて、教育や文化、環境保全の分野でも支援していく考えを伝えたのに対し、アズレ事務局長も、日本のアフリカへの関与は重要であり、協力する考えを示しました。

また、安倍総理大臣は、世界各地に伝わる古文書などを保護する「世界の記憶」事業の政治利用を防ぐため、制度改善などユネスコの改革に積極的に協力する考えを改めて伝え、連携して取り組みを進めていくことを確認しました。

ユネスコの「世界の記憶」事業をめぐっては、4年前、「南京事件」の資料が登録されたほか、おととしには、韓国や中国などの市民団体が慰安婦問題に関する資料の登録を申請したことから、日本政府が、事業が政治利用されているとして改善を求めています。