うちょ預け入れ限度額
2600万円に 閣議決定

「ゆうちょ銀行」の貯金の預け入れの限度額を今の2倍の2600万円に引き上げる政令の改正案が閣議決定され、来月施行されることになりました。

日本郵政傘下のゆうちょ銀行には政令で貯金に上限が設けられ、現状では通常貯金と定期性貯金合わせて1300万円と定められています。

これについて、政府は8日の閣議でそれぞれで1300万円とし、実質的に今の2倍の2600万円に引き上げる政令の改正案を正式に決定しました。

新しい政令は来月1日に施行され、その日から限度額が引き上げられることになっています。

ゆうちょ銀行をめぐっては日銀のマイナス金利政策の影響で国債の運用益が減少するなど厳しい経営環境が続いていて、日本郵政は、利用者の減少が続く主力の郵便事業を含めたグループ全体の収益の改善が一層求められることになります。

これに関連して、石田総務大臣は閣議のあとの記者会見で「限度額の見直しによって利用者の利便性が一層向上するものと期待する」と述べました。

一方、民間の金融機関から、限度額の引き上げは預金の流出につながるとの批判があることについて、石田大臣は「過去に引き上げをした際には預金のシフトは発生していない。懸念の声には日本郵政グループでしっかり取り組んでもらいたい」と述べました。