挙は勝てなければ意味
がない 恥をかけない」二階氏

来年7月に任期満了を迎える東京都知事選挙をめぐって、自民党の二階幹事長は、小池知事以外に選択肢はないとして協力する考えを重ねて強調し、都議会で知事と対立する党の東京都連と協議する考えを示しました。

東京都知事選挙について、自民党の二階幹事長は4日、小池知事が立候補すれば全面的に協力する考えを示しましたが、自民党東京都連は都議会で小池知事と旧築地市場の再開発などをめぐって対立していて反発も出ています。

これについて二階氏は5日、記者会見で「他に選択肢があるのか。そんなものはあるわけがない。選挙は勝てなければ意味がない。自民党が恥をかくようなことはできない。早く発言して何が悪いのか。選挙は早く対応しなければダメではないか」と反論しました。

そのうえで「自民党がとびきりいい候補者を持っているなら別だが、そうでもない。小池知事が活躍し都民も協力的に取り組んでいる時に、われわれが、それに従っていくのは当たり前のことではないか」と述べ、小池知事に協力する考えを重ねて強調しました。

そして二階氏は「党の東京都連と話し合っていく必要があり、機会があれば、喜んで話し合いをする」と述べました。

菅官房長官「政府としてコメントは控えたい」

菅官房長官は5日午後の記者会見で、「まだ先の選挙のことであり、政府としてコメントは控えたい」と述べました。また、自民党が東京都知事選挙で、独自候補を擁立すべきかどうかについて、菅官房長官は「いろいろ党内で考えていくだろう」と述べるにとどめました。

自民 加藤氏「党の意思決定する状況にはない」

自民党の加藤総務会長は、記者会見で、「二階幹事長は、東京都連と小池知事の関係を知ったうえで発言しており、発言全体の真意を受け止めなければならない。ただ、対応は、候補者本人から党に推薦の申請があり、それを議論して決めていくものであり、党の意思を決定する状況にはない」と述べました。

自民 森山氏「幹事長発言を受け止めるべき」

自民党の森山国会対策委員長は記者会見で「東京都連は困惑することなく、『早く候補者を決めろ』という意味で受け取っているようなので、二階幹事長の思いがどこにあるかは計り知れないが、幹事長の発言を受け止めていかなければいけない」と述べました。

自民 吉田氏「みんなで議論を」

自民党の吉田参議院幹事長は、記者会見で「二階幹事長なりの確信があっての発言だと思うので、尊重しなければいけない。ただ、党としてどう対応するかは、二階氏から話を聞いたうえで、みんなで議論して決めることが大事だ」と述べました。

公明 山口氏「コメント控える」

公明党の山口代表は記者会見で「公明党が単独で候補者を出す予定はない。まだ誰が名乗りを上げるのか見えている状況ではなく、二階幹事長の発言は自民党としての発言と理解しており、コメントは差し控えたい」と述べました。

また「都議会で公明党は都政の安定的な発展などを重視しており、小池知事との関係では是々非々で臨んでいる。都政の安定のため、協力すべきところは協力し、ものを申すべきところがあればきちんと申し上げる姿勢で臨んでいる。知事選挙でどうなるか予断を持って言う立場にない」と述べました。

立民 福山氏「まだ気が早い」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「『気の早い話をされているな』と率直に感じた。東京都の小池知事が何をやって、都民が評価しているかどうかも、道半ばだ。立憲民主党の結党の経緯からすると、小池知事とは、なかなか相いれない状況だが、東京都知事選挙への対応をどうするかは、まだ気が早いので、コメントを控えたい」と述べました。

共産 小池氏「勝てれば政策は何でもいいのか」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「自民党は、あれだけ厳しく小池知事を追及していたのに、『政党の在り方としてどうなっているのか』と思う。非常にびっくりした。『勝てれば、政策は何でもいいのか』という印象を受けた。私たちは、きちんとした都政を作るためにふさわしい人を、市民の皆さんと協力して実現したい」と述べました。

自由 小沢氏「野党としてもっと立派な候補を」

自由党の小沢代表は、記者会見で「自民党が小池知事を支援するのであればとてもいいことだ。野党として、もっと立派な候補者を立てたらいい」と述べました。