千葉 オンライン登録の感染者 県統計に計上されず

新型コロナウイルスの自主検査で陽性だった人がオンラインで登録を行う千葉県のシステムで、登録された人数が県内の新たな感染者数として計上されていないことが分かりました。県内の実際の感染者数が発表を大幅に上回っていたとみられる日もあり、感染者数をもとに対策を判断してきた自治体から困惑の声も出ています。

千葉県では、先月から抗原検査キットなどで陽性だった場合、インターネットで登録して医師の診断を受けられる専用サイト「陽性者登録センター」を開設しました。

県は、新たに確認された感染者数を毎日発表していて、今月14日は4600人余りとしていましたが、ここに専用サイトで登録した3300人余りは含まれておらず、東京都の感染者数として計上されていたことが分かりました。

専用サイトは、都内の業者が運営を受託し、都内の医療機関の医師がオンラインで診断を行っていますが、感染を確認した医師は最寄りの保健所に届け出ることが法律で定められているため、届け出が東京都に出されているということです。

県内の感染者数に含まれていなかった人たちはこれまでに累計でおよそ2万5000人に上り、県内の自治体には感染者数を根拠の1つとして対策を判断しているところもあり、困惑の声が出ています。

千葉県健康福祉政策課は「本来は県内の新たな感染者数として計上すべき人数で、実態と数字が異なっているのは事実だ。改善できるように調整を進めている」としています。

千葉県のネット受付感染者 東京都が「都外の感染者」で発表へ

千葉県がインターネットで登録を受け付けた新型コロナの新規感染者が東京都の感染者に計上されていたことを受け、東京都は今後、これらの感染者を都外の感染者として発表することになりました。

千葉県では医療機関の負担を軽減するためとして先月から抗原検査キットなどによる自主検査で陽性が確認された人を対象に専用サイトに必要な情報を登録などすれば新規の感染者とする運用を始めていますが、感染者の計上先が千葉県ではなく東京都になっていたことが明らかになっています。

登録情報の確認を委託を受けた都内の医療機関が行っていたため感染者の届け出が法律に基づいて都内にある最寄りの保健所に提出されていたということで、千葉県によりますと東京都に計上されたとみられる感染者は今月14日までの24日間で合わせておよそ2万5000人に上るとということです。

こうした中、東京都は正確な実態把握が必要だとして今後、1日の感染者の総数とともにこれらの感染者を都外の感染者として詳しく発表することになりました。