臨時国会召集 初当選や再選の議員ら 次々と登院

7月の参議院選挙を受けて、臨時国会が3日召集されました。午前8時に国会議事堂の正門が開かれると、初めて当選した議員らが次々と登院しました。

7月の参議院選挙のあと初めての国会となる第209臨時国会は、3日召集され、初めて当選した議員や再選を果たした議員らが、朝から気温が上がる中開門を待ちました。

そして午前8時に正門が開かれると、議員たちは国会議事堂に一礼するなどして次々と登院しました。

ふだんは閉じられている国会の中央玄関から入り、出欠を示す登院表示盤にある自分の名前のボタンを押し、写真の撮影などを行っていました。

7月の参議院選挙では、3年前の前回の選挙よりも2人多い42人の新人が当選しました。

自民 生稲晃子議員(東京)

東京選挙区で初当選した自民党の生稲晃子参議院議員は午前9時ごろ初登院しました。

生稲氏は「身の引き締まる思いで、けさは緊張のあまり、朝食をとることができなかった。これからは国会議員のひとりとして、1日1日を大切に一生懸命、頑張って働いていきたい」と述べました。

自民 小林一大議員(新潟)

新潟選挙区で初当選した自民党の小林一大参議院議員は「多くの県民の負託をいただき、緊張感でいっぱいだ。地方の課題を一つ一つ解決していくことが私の役目であり、物価高騰で現場が苦しむ中、みなさんに寄り添いながら少しでも対応できるよう頑張っていきたい」と述べました。

新潟選挙区では、小林氏が立憲民主党の森ゆうこ氏を破り自民党が議席を奪還しました。

自民 広瀬めぐみ議員(岩手)

自民党が30年ぶりに議席を獲得した岩手選挙区で初当選した、自民党の広瀬めぐみ参議院議員は、上下白のスーツに身を包み初登院しました。

広瀬氏は「緊張しているが、国のため、岩手のために一生懸命、頑張っていく。人口減少対策など、選挙期間中に訴えてきたことをしっかり実現したい。弁護士として、シングルマザーや高齢者を支援する活動をしてきたので、法改正や運用の変更にしっかり取り組みたい」と述べました。

立民 辻元清美議員(比例)

去年の衆議院選挙で落選し、先月の参議院選挙で初当選した立憲民主党の辻元清美参議院議員は、真っ白のスニーカーを履いて登院しました。

辻元氏は「参議院議員としては1年生なので、小学校に初登校したときと同じような気持ちだが、国会に戻れたという感じがある。経済や物価高など課題は多く、『政治と宗教』や、国葬など、問題がいっぱい出てきている。臨時国会を3日間しか開かないのはけしからんし、岸田政権は逃げている。夏休み返上で国会論戦をやりたい」と述べました。

維新 松野明美議員(比例)

比例代表で初当選した日本維新の会の松野明美 参議院議員は、オリンピックの出場経験がある元陸上選手で、日本選手団をイメージしたという白いスーツを着て初登院しました。

松野氏は「国会はオリンピックの会場よりも大きく見えて、ドキドキしている。ここがゴールではなくスタートラインとして、マイペースの走りを見せていきたい。障害がある息子の母として、子育て環境や障害者年金の引き上げなどにしっかり取り組みたい」と述べました。

公明 上田勇議員(比例)

8期目を目指した前々回の衆議院選挙で落選し、今回比例代表で初当選した公明党の上田勇参議院議員は「5年ぶりの国政復帰になるので選挙で応援して頂いた皆さんの期待に結果で応えていかなければならない。関心が高まっている経済やエネルギー、食料などの問題で、国民が安心してもらえるような制度づくりを最優先で粘り強く取り組んでいきたい」と述べました。

共産 仁比聡平議員(比例)

比例代表で当選し、3年ぶりの国政復帰を果たした共産党の仁比聡平参議院議員は「政治を変えたいという思いがぎっしり詰まった、かけがえのない議席だ。軍拡と改憲の大合唱に立ち向かい、戦争の心配のない世界をつくってほしいという願いに応えたい。国葬や旧統一教会との癒着の問題でも、民主主義と政治のありようが真剣に問われていると思うのでただすために全力を尽くす」と述べました。

国民 竹詰仁議員(比例)

比例代表で初当選した国民民主党の竹詰仁参議院議員は「たくさんの方に応援いただいたので、その応援をしっかりと胸に刻んでいく。電力関連産業で働く仲間の代表という立場で国会に来たので、まずはエネルギー政策などに取り組み、働く者の声を届けていきたい」と述べました。

れいわ 水道橋博士議員(比例)

比例代表で初当選した、れいわ新選組の水道橋博士参議院議員は「粛々と真面目にやりたい。何もパフォーマンスはないので、汗をかくのはこれからだ。これまで国会や議員の取材もやってきたので、今度は自分自身が議員立法や質問といった実際の活動をしていきたい」と述べました。

参政 神谷宗幣議員(比例)

比例代表で初当選した参政党の神谷宗幣参議院議員は「プレッシャーしかない。多くの方々の期待を背負っているので、裏切らないよう気を引き締めていく。参政党は小さい政党だが、是々非々で賛成することは賛成し、絶対におかしいと思うところは断固として貫く。主義・主張に軸があると皆さんに理解してもらいたい」と述べました。

N党 ガーシー議員(比例)

比例代表で初当選したNHK党のガーシー参議院議員は、選挙のあと初めてとなる臨時国会が召集された3日、登院しませんでした。

ガーシー議員は、UAE=アラブ首長国連邦に滞在していて、臨時国会を欠席するため海外渡航届を提出しましたが、参議院議院運営委員会は、2日の理事会で全会一致で海外滞在を認めないことを決めたうえで、国会に出席するよう求めていました。

参議院によりますと、ガーシー議員は無断欠席の扱いになるということで、参議院議院運営委員会は今後、理事会で改めて対応を協議する予定です。