月探査に挑む宇宙飛行士選抜 文系も受験可で応募最多

月に向かうことが想定されている新たな日本の宇宙飛行士を選ぶ選抜試験の応募者数が、過去最多となる4000人余りとなったことを文部科学省が公表しました。
応募要件を緩和したことが背景にあるとみられ、今後、本格的な選抜試験が行われることになっています。

JAXA=宇宙航空研究開発機構の13年ぶりとなる宇宙飛行士選抜試験の応募は4日、締め切られました。

所管する文部科学省は今回の応募者数が4127人と、これまでで最も多かった前回、2008年の963人を4倍余り上回り、過去最多になったと公表しました。

文部科学省では大学などで自然科学系の勉強をしていない、いわゆる「文系」の人でも受験できるようにするなど、今回から応募要件が緩和されたことが背景にあるとみています。

年齢別では20代以下が811人、30代が1850人、40代が973人、50代が424人、60代以上が69人となりました。

また女性は919人で全体の22%余りと、これまでで最も高い割合だということです。

今後、書類選考に加えて試験や面接など4段階の選抜を行って、来年2月ごろに結果が公表され、若干名を選ぶとしています。

今回、選ばれた飛行士は国際的な月探査計画に参加して、月を周回する新たな宇宙ステーションに搭乗するほか、月面に降り立つことも想定されています。

末松文部科学大臣は「幅広い世代から申し込みがあり、喜んでいる。将来の月探査計画を担う優秀な方が選ばれることを期待している」と話していました。