「黒い雨」降った長崎
初の専門的検証の会議

広島への原爆投下直後に降ったいわゆる「黒い雨」で健康被害を受けた人の救済をめぐり、長崎県は救済の対象に含まれていないことを受けて「黒い雨」が降ったことを、専門的な立場から検証する会議を初めて開きました。

広島への原爆投下直後に降った、いわゆる「黒い雨」を浴びて健康被害を受けた人の救済について、国は被爆者と認定する新しい基準案を示しました。

長崎については「黒い雨」が降った地域を示す客観的な資料がないことなどを理由に、現時点では救済の対象に含まれていません。

これを受けて、長崎県は「黒い雨」が降ったことを専門的な立場から検証する初めての会議を開き、非公開で行われた会議には、長崎大学や京都大学の専門家などが出席しました。

県によりますと、長崎が救済の対象に含まれなかった経緯、広島高等裁判所が認定した「黒い雨」が降った地域の調査、それに平成11年度に長崎県や長崎市が実施した、長崎で「黒い雨」が降ったという証言の調査について、説明があったということです。

会議では今後、証言の客観性を高め、長崎が救済の対象に含まれることを目指すことにしています。