新たなコロナ対策公表へ
追加接種加速や自宅療養支援

新型コロナの感染の急拡大を受けて、政府は、高齢者や一般の人に対するワクチンの追加接種の加速や自宅療養者への支援を行う保健所の体制強化などを盛り込んだ、新たな対策を取りまとめ、11日に岸田総理大臣が公表することにしています。

新型コロナの感染の急拡大を受けて、岸田総理大臣は10日に総理大臣公邸で、後藤厚生労働大臣や山際新型コロナ対策担当大臣のほか、外務省や厚生労働省の幹部らと相次いで面会し、新たな対策を取りまとめました。

この中では、新型コロナの感染が全国的に第6波に突入したという指摘も出る中、全国にある在庫も活用して、高齢者や一般の人に対するワクチンの3回目の追加接種を加速させる方針を盛り込んでいます。

また、医療提供体制を確保するため、感染が急拡大している地域では症状に応じて自宅などでの療養を認めたことを踏まえ、自宅療養者への支援を行う保健所の体制を強化するとしています。

さらに、オミクロン株への水際対策の一環として、去年の11月30日から外国人の新規入国を原則停止している措置などは当面継続したうえで、国内外の感染状況を踏まえ、柔軟に対応を検討していく方針で、11日、岸田総理大臣がこうした対策を公表することにしています。

尾身会長ら 追加接種や飲み薬供給体制の整備加速を首相に要望

岸田総理大臣は10日、政府分科会の尾身茂会長や厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長ら専門家と面会しました。

この中で尾身会長は、
▽高齢者に対するワクチンの追加接種を政府の最優先課題として取り組むことや、
▽飲み薬の供給体制の整備をさらに加速させること、
そして、
▽マスクの着用や3密の回避など基本的対策の徹底を改めて政府として呼びかけることなどを、要望しました。

面会のあと尾身会長は記者団に対し「新型コロナの特徴に合ったメリハリのついた対策が必要だということで、われわれと岸田総理大臣は全く同意見だった。ビジネスの継続の観点から岸田総理大臣がテレワークの推進に関心を持っていたのが印象的だった」と述べました。