林外相 米国務長官に
米軍コロナ対策強化を要請

林外務大臣は、アメリカのブリンケン国務長官と電話で会談し、在日アメリカ軍施設での新型コロナの感染拡大を受けて外出制限の導入を含め対策の強化を求めたのに対しブリンケン氏は、できるかぎりの対応をとる考えを示しました。

電話会談は、日本時間の6日午前8時すぎから35分間行われました。

この中で林外務大臣は、在日アメリカ軍施設で新型コロナウイルスの感染が拡大していることについて、地元の不安を解消するため兵士らの外出制限の導入を含め対策の強化を強く求めました。

これに対しブリンケン国務長官は、アメリカにとっても日本の地域住民の健康と安全は非常に重要だとして申し入れを直ちに国防総省に伝えるとともに、日本とも連携してできるかぎりの対応をとる考えを示しました。

また両外相は5日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことについて、国際社会の平和と安全を脅かす行為だとして国連の安保理決議に沿って北朝鮮の完全な非核化が実現するよう日米両国で引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

会談のあと林大臣は記者団に対し「新しい年が始まってまもないタイミングでさまざまな課題について意見交換ができたことは、日米同盟を基軸とする日本外交にとって大変よいことだ。引き続き緊密に連携、協力をしていきたい」と述べました。

静岡 御殿場市 米軍施設の感染詳細情報提供されず 対応苦慮

静岡県御殿場市にあるアメリカ軍施設では、5日までに合わせて46人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、オミクロン株の感染者も含まれていますが、御殿場市は詳細な情報が提供されないとして対応に苦慮しています。

御殿場市にあるアメリカ軍施設「キャンプ富士」によりますと、5日までに海兵隊員と施設で働く日本人の合わせて46人が感染し、静岡県は、このうち日本人従業員1人がオミクロン株に感染したと発表しています。

「キャンプ富士」はすべての感染者を隔離しているほか、隊員などに対して外泊の禁止や、キャンプの外にある飲食店の利用の制限などの対策を取っていることを5日、SNSと国を通じて明らかにしています。

一方、御殿場市によりますと、感染した隊員の行動歴など詳細な情報についてアメリカ軍から直接、提供されていないため、市では担当者が2時間おきにパソコンなどを使い「キャンプ富士」のSNSの投稿状況で、最新の情報を確認しているということです。

御殿場市演習場渉外課の長田直樹課長は「感染防止策については一定の評価をしています。しかし、市が得られる情報は限られ、対応に苦慮しています。国やキャンプ富士から迅速に情報を提供してほしい」と話していました。

山口県 米軍岩国基地 新型コロナ 新たに115人感染確認

山口県にあるアメリカ軍岩国基地は6日、新たに基地の関係者115人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。

岩国基地はこの115人の国籍や性別、それにこれまでに外出制限措置を受けていたかなど詳細は明らかにしていませんが、アメリカ海軍の指針に基づいて、回復が確認されるまで全員を隔離するということです。

厚木基地69人 キャンプ座間12人 神奈川の米軍基地で感染相次ぐ

神奈川県にある在日アメリカ軍の基地で、新型コロナウイルスの感染確認が相次いでいます。

このうち神奈川県綾瀬市と大和市にまたがるアメリカ海軍厚木基地は、5日までに基地の関係者69人が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。

69人のうち42人は入国した時の空港の検査で感染が確認されたということです。

綾瀬市によりますと、空港の検査で感染が確認された基地の関係者は、移動の際に公共交通機関などは使わず、軍の車両を使って移動したということです。

また、69人は全員基地内で隔離されるなど、感染拡大の防止策がとられているということです。

綾瀬市基地政策課は「市民から不安の声も出ているので、アメリカ軍に対して感染対策の徹底をお願いしたい」とコメントしています。

大和市基地対策課は「今後、市民への感染が広がるということのないよう、適切な対応を求めたい」とコメントしています。

また、神奈川県座間市によりますと、アメリカ陸軍基地「キャンプ座間」でも、5日までに基地の関係者12人の感染が確認されたということです。

12人のうち、6人は入国した時の空港の検査で感染が確認され、残る6人は濃厚接触者などで、感染が確認されたあとは、全員、基地内で隔離され、外部との接触はないということです。

座間市渉外課は「市民に不安を与えないよう、徹底した感染対策をするよう申し入れた。今後も感染状況を注視していきたい」としています。