遠山清彦元財務副大臣
1000万超受け取りか

公明党の衆議院議員だった遠山清彦元財務副大臣の関係先などが東京地検特捜部の捜索を受けた貸金業法違反事件で、遠山氏が無登録で政府系金融機関の融資を仲介した疑いが持たれている都内の会社の代表側から、総額1000万円を超える現金を受け取っていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。遠山氏は周囲に「現金を受け取ったが、事務所が融資の仲介に協力したことへの謝礼ではない」などと説明しているということです。

都内の環境関連会社の代表は、日本政策金融公庫の融資を複数の企業に違法に仲介したとして貸金業法違反の疑いが持たれていて、関係者によりますと、公明党の衆議院議員だった遠山清彦元財務副大臣の元秘書2人は公庫側に担当者を紹介するよう働きかけるなどこれらの融資に関わった疑いがあるということです。

東京地検特捜部はことし8月、この事件の関係先として、元秘書2人が所属する議員事務所や、遠山氏が代表を務める都内のコンサルタント会社などを捜索するとともに、遠山氏からも任意で事情を聴くなどして捜査を進めています。

関係者によりますと遠山氏は、貸金業法違反の疑いが持たれている環境関連会社の代表側から、これまでの数年間に合わせて1000万円を超える現金を受け取っていた疑いがあることが新たに分かりました。

遠山氏は周囲に、現金を受け取ったことを認める一方、現金の趣旨については「秘書らが公庫側に働きかけた謝礼ではなく、長年つきあいのある会社代表側から政治家として継続的に支援を受けていた」などと説明しているということです。

また、代表も現金の提供を認めたうえで「秘書らが公庫側に働きかけたことへの謝礼ではない」などと説明しているということです。

特捜部は、融資の詳しい経緯や提供された現金の趣旨について慎重に捜査を進めるものとみられます。