スリランカ人女性死亡
遺族に最終報告を説明

入管施設に収容されていたスリランカ人の女性が死亡した問題で、来日中の遺族が出入国在留管理庁を訪れ、10日に公表された最終報告の内容について説明を受けたとみられます。午後には施設内での女性の様子を写した映像が遺族に開示されることになっています。

名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人の女性、ウィシュマ・サンダマリさん(33)が体調不良を訴えて亡くなった問題で、出入国在留管理庁は10日、ウィシュマさんが医療機関での診察を求めても現場の職員が必要ないと判断するなど、適切な治療を行う体制が不十分だったなどとする最終報告を公表しました。

来日中のウィシュマさんの2人の妹は12日午前、最終報告の内容について直接、説明を受けるため、代理人の弁護士ともに東京 霞が関の出入国在留管理庁を訪れました。

弁護士によりますと、午後には施設内でのウィシュマさんの様子を写した、およそ2週間分の映像を2時間ほどに編集したものが、遺族にかぎり、その場での視聴だけという条件で開示されることになっています。

遺族側は映像を開示する場に弁護士の立ち会いを求めましたが、認められなかったということです。

出入国在留管理庁に入る前、妹のワヨミさんは取材に対し「姉が施設の中でどれだけ苦しんだのか、どんな状態だったのか、できるだけ詳しく知りたい」と話していました。

遺族側は今回の最終報告では真相の解明が不十分だとしていて、2週間分の映像すべてを開示するよう強く求めています。