入管収容中に死亡女性の
施設内映像 遺族に開示へ

ことし3月、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人の女性が死亡した問題で、出入国在留管理庁は、来週にも取りまとめる最終報告の公表後に、施設内での女性の様子などを写した映像を遺族に限り開示する方針を固めました。

名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人の女性、ウィシュマ・サンダマリさん(33)は、体調不良を訴えてことし3月に亡くなり、対応の問題点などを調査してきた出入国在留管理庁は来週にも最終報告を取りまとめる見通しです。

この最終報告を公表するにあたって、出入国在留管理庁は来日している遺族の求めに応じ、施設内でのウィシュマさんの様子などを写した監視カメラの映像を遺族に限って開示する方針を固めました。

出入国在留管理庁は、遺族への開示であればプライバシーや収容施設に関する保安上の懸念は少ないとして判断したものとみられ、最終報告の公表後、遺族に内容を説明する際に映像を見てもらうよう調整を進めています。

ウィシュマさんの映像をめぐっては、先の通常国会で、国外退去処分を受けた外国人の収容の在り方などを見直す出入国管理法などの改正案の審議の際、野党側が、遺族らに映像が開示されないかぎり採決には応じないと主張するなどしたため、政府・与党が改正案の成立を見送りました。