福島第一原発 廃棄物漏出で
コンテナ5300基余を点検

福島第一原子力発電所の構内で放射性廃棄物を保管しているコンテナの一部が腐食し、放射性廃棄物が漏れ出した問題を受け、東京電力は、コンテナ5300基余りの点検を来月までに終えるとともに、中身が詳しく分かっていないコンテナの確認をことし10月にかけて行う方針です。

ことし3月、福島第一原発の放射性廃棄物を保管しているエリアの地面で、ゲル状の塊が見つかり、1時間当たり13ミリシーベルトと比較的、高い放射線量が計測されました。

東京電力が調べたところ、廃炉作業で使った吸着材などが入ったコンテナ1基の一部が腐食し、中の放射性廃棄物が漏れ出していたことが分かりました。

吸着材が含む水分で腐食したとみられるということです。

このため、東京電力は同じ程度の放射線量の廃棄物が入っているコンテナ5338基について腐食がないか目視点検を進め、来月までに終える予定です。

また、事故直後など比較的早い時期に廃棄物を入れたコンテナの中には詳細な中身を把握できていないものがあるとして、ことし7月から10月にかけて内部の水分の有無などを確認する方針です。

東京電力は「ご心配をおかけし申し訳ありません。水分がたまり、コンテナが腐食することを想定できていなかった。再発防止に努めたい」としています。