北山村 余剰分ワクチンを
近隣自治体の対象者に接種へ

人口およそ430人の和歌山県北山村は、新型コロナウイルスのワクチンが村内の希望者全員に2回接種しても余る分量が届けられたことから、近隣自治体の対象者に接種するなどの対応をとることを決めました。

周囲を奈良県と三重県に囲まれた全国唯一の飛び地の村、和歌山県北山村では今月2日、高齢者への優先接種のため新型コロナウイルスのワクチンが1箱届きました。

1箱は各自治体に1度に配分される最も少ない量ですが、975人が1回接種できるだけのワクチンが入っていて、人口がおよそ430人のこの村では16歳以上の接種希望者およそ320人に2回接種しても、まだ300人以上が1回接種できる分が余ります。

このため村は来週から、村の希望者全員に2回の接種を進めるとともに、近隣の和歌山県新宮市から優先接種の対象の消防職員に来てもらい、村の診療所で接種を行うことを決めました。

また、県などと協議を進めて冷凍して輸送する手段が確保できれば、近隣の自治体に余ったワクチンを提供することにしています。

北山村役場住民福祉課の川辺美和課長は「余ったワクチンをどう活用していくか決めるのは大変ですが、むだにしたくないので、関係機関と相談しながら有効活用していきたい」と話していました。