難所のコロナ感染防止策
利用大幅減など課題に 千葉

大雨による水害が懸念される梅雨の時期を前に千葉市の避難所では、新型コロナウイルスの感染を拡大させないために十分な避難スペースが確保できるか確認する作業が行われ、いわゆる「3密」を防ぐための対策をとると、利用できる人が大幅に減るなど課題が浮き彫りになりました。

千葉市稲毛区の黒砂公民館には去年10月の台風19号の際最大およそ60人が避難し、一時、過密な状態となりました。

「3密」になりやすい避難所で新型コロナウイルスの感染リスクを減らそうと19日は、避難所の運営に関わる地元の住民や市の担当者およそ10人が参加して十分な避難スペースが確保できるか確認する作業を行いました。

避難用の部屋に1人分と3人分とで色を分けたシートを避難スペースに見立て2メートルほどの間隔を空けて配置したところこれまで60人ほどが利用できるとされていた部屋に3分の1の20人ほどしか入れないことが分かりました。

また、床から距離を取ることで飛沫感染が防げるとされる段ボールベッドを組み立て設置にかかる時間などを確認しましたが、保管場所が十分確保できないことも課題としてあがりました。

この地区に住む池江麻里さんは「思った以上に人が入れない現実を突きつけられました。避難所の感染リスクをしっかり伝えて、極力、安全な自宅や知人の家への避難を呼びかけることも必要かもしれません」と話していました。