玉などで展開する学習塾
中3対象に授業再開

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の延長によって、子どもたちの学習の遅れが懸念される中、埼玉県などで展開する中規模の学習塾では、12日から、高校受験に向けて中学3年生の教室での授業が再開されました。

中学3年生に対象を絞って、教室での授業を再開したのは、埼玉県や千葉県で30校余りを展開する学習塾です。

この塾では、緊急事態宣言が出された、先月以降、ほかの多くの塾や予備校と同じように、教室での授業を取りやめ、オンライン授業に切り替えて対応してきました。

しかし、宣言の延長によって子どもたちの学習の遅れが懸念される中、受験生の保護者から「家では勉強に集中できず、塾に通わせたい」といった要望が相次ぎ、授業の再開を決めました。

このうち、さいたま市浦和区にある教室では、感染防止策として、生徒たちが入室する際に消毒を徹底していたほか、室内の空気を除菌する機械を設置し、通常は15人ほどで行う授業の定員を6人までにして、生徒どうしが離れて座れるようにしていました。

生徒たちは、およそ1か月ぶりの授業に聞き入り、講師からの問いかけにも真剣に答えていました。

授業のあと、女子生徒は「感染の不安もあったが、両親から『塾に行って勉強したほうがいい』と言われて来ることにした。オンラインの授業だと質問できないが、直接、先生に聞くことができてよかった」と話していました。

塾を経営する松村幸夫さんは「塾の再開には社内でも賛否両論あったが、学校は休みになっても受験はなくならないので、1日でも早くスタートしたほうが子どもたちのためになると判断した」と話していました。