位継承課題の検討
来年4月以降に先送りへ

安定的な皇位継承の確保などの課題をめぐり、政府は、天皇陛下の即位に伴う秋の一連の式典を終えたあと本格的な検討を始めるとしていましたが、「立皇嗣の礼」など、まずは、すべての式典を滞りなく行う必要があるとして、来年4月以降に先送りする方針を固めました。

安定的な皇位継承の確保や皇族数の減少などの課題をめぐり、政府は、国会から速やかな検討を求められていたことを踏まえ、天皇陛下の即位に伴うことし秋の一連の式典を終えたあと本格的な検討を始めるとしてきました。

こうした中、天皇陛下は4日、皇居の宮中三殿の賢所に参拝し、即位に関する儀式を終えられましたが、菅官房長官は、「引き続き天皇陛下のご即位に伴う行事などを控えており、つつがなく行われるよう全力を尽くす」と述べました。

政府内では、秋篠宮さまが皇位継承順位1位を意味する「皇嗣」になられたことを内外に知らしめる「立皇嗣の礼」を来年4月に控え、いまは皇位継承順位に関わる議論を活発化させるべきではないという意見が大勢となっています。

このため、政府は、まずは、すべての式典を滞りなく行う必要があるとして、安定的な皇位継承の確保などの検討を来年4月以降に先送りする方針を固めました。