位の祝賀パレード
来月10日に延期を閣議決定

天皇陛下の即位に伴い、今月22日に予定されていた祝賀パレード、「祝賀御列の儀」について政府は、台風19号で甚大な被害が発生したことを踏まえ、およそ3週間延期し、来月10日に実施することを閣議で決めました。

政府は、憲法で定める国事行為として、今月22日に天皇陛下が即位を内外に宣言される「即位礼正殿の儀」を行うとともに、祝賀パレードの「祝賀御列の儀」や、祝宴にあたる「饗宴の儀」を予定していました。

しかし、台風19号により広い範囲で甚大な被害が発生したことを踏まえ、政府はこのうちの「祝賀御列の儀」についておよそ3週間延期し、来月10日に実施することを18日の閣議で決めました。

来月10日の「祝賀御列の儀」では、天皇皇后両陛下が午後3時に皇居・宮殿を出発し、およそ30分かけて、お住まいである赤坂御所に向かわれます。

一方、「即位礼正殿の儀」や、22日から4回に分けて開く「饗宴の儀」は予定どおり行うことにしています。

官房長官「日程は国民参加しやすく」

菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で、「祝賀御列の儀の新たな日程については、国民が参加しやすく、交通規制による影響などの観点を踏まえ、日曜日で、皇室における行事予定を勘案した日程として、11月10日とした」と述べました。

また、天皇皇后両陛下が、台風19号の被災者にお見舞いの気持ちをあらわされたことが、延期の判断に影響したのか問われたのに対し、菅官房長官は、「あくまで内閣として判断した」と述べました。

宮内庁「延期は望ましいと受け止め」

天皇陛下の即位に伴う祝賀パレードがおよそ3週間延期され、来月10日に実施されることが閣議で決まったことについて、宮内庁は、「広く国民にご即位を披露し、祝福を受けられるという趣旨の儀式である『祝賀御列の儀』を延期することは、宮内庁としても望ましいものと受け止めている」とコメントしました。

天皇皇后両陛下は今月15日、宮内庁を通じて台風19号による大雨災害で亡くなった人たちを悼むとともに遺族や被災した人たちへのお見舞いの気持ちをあらわされました。

宮内庁によりますとその後も時間の経過とともに明らかになる被害の大きさに大変心を痛められているということです。

今回の台風の被害については上皇ご夫妻や秋篠宮ご夫妻も大変心を痛め、被災した人たちを気づかわれているということです。