国大使に北米局長など
務めた冨田氏起用で調整

日韓関係が悪化する中、政府は、新しい韓国大使に、外務省の北米局長などを務めた、冨田浩司氏を起用する方向で調整を進めています。

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などで日韓関係が悪化する中、政府は、韓国駐在の長嶺安政大使を交代させ、冨田浩司氏を起用する方向で調整を進めています。

冨田氏は61歳。

昭和56年に外務省に入り、これまでに韓国駐在の公使や北米局長、イスラエル大使などを務めました。

また、ことし6月に開かれたG20大阪サミットでは、議長国である日本の担当大使として、首脳宣言の取りまとめなどの調整にあたりました。

一方、長嶺大使はおととし、韓国プサン(釜山)の日本総領事館の前に慰安婦問題を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、一時帰国しました。

政府としては北朝鮮への対応などで、今後も日米韓3か国の連携が重要となる中、韓国駐在の経験があり、北米局長を務めた冨田氏を起用し、日韓関係の改善の糸口を探るねらいもあるものとみられます。

政府は、韓国側に国際条約に基づく事前同意を求めていて、同意が得られ次第、正式に決定する方針です。