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岡山発 交通事故死減るも注意を~傾向と対策~

NHK「もぎたて!」ゼロへのAction~なくそう交通事故死~
  • 2024年02月26日

人口10万人あたりの交通事故による死者数が令和4年にワーストとなった岡山県。令和5年はワーストを脱したものの、人身事故件数が増加しました。事故の傾向を知り、被害に遭わないよう、また起こさないよう対策しましょう。
(岡山放送局 記者 平塚竜河・美濃田和紅)

令和5年は死者減

警察のまとめでは、令和5年に県内で交通事故により死亡した人は49人で、前の年から25人減少しました。統計のある昭和23年以降、2番目に少ない人数です。人口10万人あたりの死者数は2.63人で全国24位。令和4年の全国ワーストから脱しました。
大きく減った死亡事故のひとつが、自転車の乗車中です。令和5年は6人でしたが、前の年より12人少なく、大幅に減少しました。もうひとつが、道路を歩いて横断している時。死亡した人は10人で、こちらは5人減少しています。

死亡事故どう減らす?

警察が死亡事故を防ごうと取り組んできたのが、ヘルメット着用の努力義務化と、違反者の取締りや事故防止対策の強化です。

岡山県警の調べでは、県内の自転車のヘルメット着用率は令和5年11月の時点で9.2%と令和5年4月の努力義務化前より上昇しています。ヘルメットを着けていたことで命が助かったりけがの程度が軽くなったりしたケースもあったということです。
そして、違反した自転車の検挙数は令和5年が70件で、令和4年に比べて40件あまり増加しました。「一時停止の違反」が目立ったということで、警察はことしも取締りに力を入れる方針です。

また、警察は自治体と協力して、このように、注意を促す「出合頭」という文字などを道路上に描く取り組みを進めています。

さらにできることは?

警察にまとめによりますと、令和5年の人身事故の件数は5161件で、令和4年より18.7%増加しました。このうち▼車両どうしの出会い頭の事故が約3割、▼追突による事故も約3割でした。
こうした事故は、前方不注意や安全の確認が足りずに起きているケースが少なくありません。規制があれば一時停止を。車間距離はしっかり確保する。こうした基本ルールを守ることが事故の抑止につながります。
さらに、高齢ドライバーの事故も目立っています。令和5年は高齢ドライバー側に原因があった人身事故が1261件あり全体の2割余りを占めました。警察署では運転に不安がある高齢ドライバーの相談に応じています。自分の運転を見直す機会にするのもいいかもしれません。
令和6年に入り、県内では死亡事故が相次ぎました。1月3日には岡山市北区で、8日には倉敷市で、いずれも歩行者が車にはねられ死亡しています。警察は引き続き、交通安全を呼びかけています。みなさんも安全に気をつけてお出かけ下さい。

  • 平塚竜河

    NHK岡山放送局 記者

    平塚竜河

    2020年入局 警察担当
    初任地奈良から去年岡山に

  • 美濃田和紅

    NHK岡山放送局 記者

    美濃田和紅

    2022年入局 警察担当
    交通関係の取材などを行う

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