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俵万智の短歌解説「舞いあがれ」舞ちゃん貴司くんへ投稿が話題

  • 2023年03月15日

朝ドラ「舞いあがれ!」で舞ちゃんや貴司くん、久留美ちゃんへの投稿が話題になっている俵万智さん。
令和のいま起こっている<空前の短歌ブーム>。全国で短歌が広がりをみせるなか「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演した歌人・俵万智さんが若者の短歌を優しく解説します。

歌人・俵万智さんが選者をつとめ、宮崎の「わけもん(若者)」の瑞々しい短歌を紹介する「俵万智のわけもん短歌」。

3月のテーマは「卒業」です。このテーマにちなんだ短歌の優秀作品を俵万智さんが解説していきます。

俵万智さん

卒業式の場面で、卒業証書をクルクルっと丸めて、空を見上げるような感じでしょうか。あるいは卒業証書が入っている筒を望遠鏡という風にイメージしているのかもしれません。
いずれにせよ卒業証書っていうのが未来をのぞく望遠鏡なんだ!っていう発想がとても前向きで眩しくて、素晴らしいなと思いました。

俵万智さん

それで『面舵いっぱい』というのは船が右に向くように目一杯舵をきることですけど、たいてい船というのは左側に接岸しているので『面舵いっぱい』というと出航するっていう感じになるんですね。
先輩が卒業するということは「先輩の新しい船出なんだ」ということをこの一首全体で詠んでいて、先輩の卒業を心からお祝いしている気持ちが伝わってくる歌だなと思いました。

続いて、テーマの縛りのない自由詠の優秀作品はこちらです。

俵万智さん

この歌は『友達』『色』『心』『画用紙』といった身近な言葉だけでできていますけれども、とても大切なことを上手く詠めている哲学的な歌だなと思いました。
自分というのは画用紙、しかも真っ白な画用紙なんだ、そして友達に出会うことによって、その画用紙にいろんな色がついて、自分という人間ができあがっていく、そういう歌だと思います。

俵万智さん

自分というのは、自分色というのが最初にあるわけではなくて、友達がのせてくれた色によって、いろんな風になっていくんだという考え方はとても素敵だと思います。カラフルな作者の未来がみえるような、そんな一首かなと思いました。

番組では、宮崎県在住の10代の皆さんからの作品を募集しています。
応募方法など詳しくは、NHK宮崎のホームページをご覧ください。ご参加お待ちしています。https://www.nhk.or.jp/miyazaki/tanka/index.html

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