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よみがえる阿蘇神社の楼門 地元の人の思いは

~復旧に携わった地元・阿蘇の大工と建具職人~【NHKプラスで見逃し配信中!】
  • 2023年12月13日

7年前の熊本地震で被災した阿蘇神社。
神社のシンボル「楼門」が完成し、12月7日、7年8か月ぶりにお披露目されました。
復旧工事に携わった人や地元の人たちの声を、シリーズでお伝えします。

今回は、復旧工事に携わってきた建具(たてぐ)職人と大工の2人の男性に、思いを聞きました。

下村 和男(しもむら・かずお)さんと 軸丸 鉄男(じくまる・てつお)さん。
地元の職人として、楼門の復旧に携わりました。

下村さんは、自宅近くの楼門の 変わり果てた姿を見て、なんとか復旧工事に携わりたいと、自ら志願して現場に入りました。

下村さん

前のめりにつぶれた楼門を見て 涙が止まりませんでした。
何度も工事現場の責任者にお願いをして「しばらくの間でも」と許可をいただき、仕事に参加させてもらいました。

一方の軸丸さんは、およそ50年の経験がある 障子やふすまをつくる 建具(たてぐ)職人。

大工の仕事は専門外でしたが、幼いころからの思い出がある楼門の復旧に携わりたいと、今回手を挙げ、参加しました。

軸丸さん

中学校の通学路でもありましたし、結婚式も 子どもの七五三も 阿蘇神社でしました。その場所をもう一度取り戻したいと 修復のお手伝いをお願いしました。

完成間際の12月4日。復旧工事の最後の作業が行われました。
行われたのは、扉を閉めるための “かんぬき” という部材の取り付け作業。
担当したのは、下村さんと軸丸さんの二人です。

軸丸さん

何年間か一緒に仕事をした先輩ですので、最後にしめられて よかったです。

下村さん

言葉が見つかりません。うれしいだけです。

楼門は、この日、およそ7年8か月ぶりに元の姿に戻りました。

軸丸さん

職人生活が50年近くなりますが、このような仕事に携われるとは思っていませんでした。自分の職人人生のご褒美だと思っています。

下村さん

仕事を一緒にさせてもらった人たちの顔や気持ちが思い出されて、まともに歩けるかどうか、わかりません。感謝の気持ちでいっぱいになると思います。

NHKプラスで配信中!
「くまもとの風 よみがえる阿蘇の魂 ~楼門復旧への7年~」

配信期限 :12/22(金) 午後7:55 まで
  • 後藤 佑太郎

    熊本放送局アナウンサー

    後藤 佑太郎

    担当番組:クマロク!
    趣味:ランニング、剣道、ゴルフ

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