よみがえる阿蘇神社の楼門 地元の人の思いは
- 2023年12月08日
7年前の熊本地震で被災した阿蘇神社。
神社のシンボル「楼門」が完成し、12月7日、7年8か月ぶりにお披露目されました。
復旧工事に携わった人や地元の人たちの声を、シリーズでお伝えします。
今回は楼門につるすしめ縄作りに長年携わってきた、氏子の小代 勝久(しょうだい・かつひさ)さんに、8年ぶりとなったしめ縄作りにかけた思いを聞きました。
阿蘇神社の楼門のしめ縄づくりに、20年以上携わってきた 小代さん。
阿蘇神社の祭りなどを担う氏子としても、70年以上関わってきました。
7年前の熊本地震では、高さ18メートルある楼門が倒壊。
小代さんも 大きなショックを受けたといいます。
倒壊した楼門を見た時は『この世には、神も仏もおられんのかな』と思い、頭のなかが真っ白になりました。
そうした中で、ことし楼門が完成することになり、4月頃からしめ縄作りに取り組んできました。
楼門のしめ縄は 地震の前まで、毎年この時期、新年を前に奉納されていました。
奉納されるのは、地震の前の年(2015年)以来、8年ぶりです。
小代さんが、他のボランティアとともに ことし手がけたしめ縄は、別の神社も含め30ほど。
中でも、楼門のしめ縄は重さが150キロ、横の長さ7メートル、胴回りが1.7メートルと最も大きいもので、被災前と同じ大きさです。
そして12月4日、出来上がったしめ縄を ロープやさすまたを使って扉の上の部分に引き上げました。
しめ縄が無事につるされると、楼門は地震の前の姿に戻り、8年ぶりに新年を迎える準備が整いました。
無事に門にかけることができて安心しました。
楼門は阿蘇神社のシンボルで、ようやく通れるようになり、初詣の方にも喜んでもらえると思います。
今後も創意工夫して、よりよいしめ縄を作っていきたいと思います。