エッセンシャルオイルで日高村を「香りの聖地」に!
- 2023年11月09日
植物から香りの成分を抽出したエッセンシャルオイル。アロマオイルの一種で精油とも呼ばれています。
このエッセンシャルオイルを高知県産の素材を使って作っている男性が日高村にいます。日高村を「香りの聖地」にしたいと取り組んでいる男性。作り方にもこだわりがありました。 (高知放送局キャスター 城あすか)
日高村のエッセンシャルオイル
土佐文旦やしょうがに小夏など、高知県ならではの素材を使っています。このオイルを作っている日高村の工房を訪ねました。
エッセンシャルオイルを手がける岡村征治さんです。京都市出身で、バイオマス発電を利用した農業に関わった前の仕事で、林業や農業に携わる高知の人たちの温かさに触れ、2022年、高知に移住してきました。
岡村征治さん
もともと香りが好きだったということが第1ですけど、前職で山の方や農業の方、いろんな方とお付き合いができたので、ぜひその方々と一緒にお仕事がしたいと思いまして。特にかんきつ系でいうと高知県は30種類以上ある。こんな県ほかにありますかという感覚で、精油作りにはちょうどいいなという思いで高知で始めました。
原料にこだわって
岡村さんがエッセンシャルオイル作りで特にこだわっているのが、使われていないものを利用することです。
いまどういうぶんたんを取っているんですか?
高齢の方が上のほうとか取れないとか、もう鈴なりになってしまってなかなか手を入れられない状態とか、間引くような作業ですね。
間引いたぶんたんは農家はいらないのでそれをもらいます。また、間伐材やせんていした枝葉なども譲り受け、できるだけ資源を活用しようとしています。
エッセンシャルオイルの作り方
集めた素材でどうやってエッセンシャルオイルを作っているのか見せてもらいました。
燃料に使うまきも、間伐材や建築廃材といった廃棄されるものを利用しています。
水蒸気蒸留法で、いわゆるせいろのような状態。水と原料で蒸して蒸気を出して、蒸気から精油を抽出するという昔ながらのやり方でやっています。
かんきつのさわやかな香りが漂っていますね。
エッセンシャルオイルを抽出するため水蒸気を冷やすにも、山の湧き水を使っています。抽出する過程で、電気とガスは使っていないということです。
日高村を「香りの聖地」に
岡村さんがさまざまな高知県産の素材を試した結果、現在作っているエッセンシャルオイルは31種類にもなりました。こうしたさまざまな種類の香りをいかして、大阪の化粧品会社と協力して商品を作ることにもなりました。
岡村さんはここで作ったエッセンシャルオイルを発信していくことで、日高村を「香りの聖地」にしたいとしています。
岡村征治さん
日本中や世界中の人たちに香りを通じて高知県を知っていただき、「香りの聖地」として日本一の場所になるんだと、日本中の人が、世界中の人が日本の精油はやっぱり日高村にあるんだと、仁淀川にあるんだというふうに捉えていただけるような場所にしていきたいと思っています。