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【4Koku巡り旅】暗闇に命ともる 光る森~高知 横倉山~

  • 2023年07月24日

4Kシネマカメラで、その土地の四季を織り交ぜた隠れた絶景を高精細の映像で記録するとともに、その地域の魅力ある風土やそこに暮らす人々を紹介するミニ番組「4Koku巡り旅」。
番組を制作した若手カメラマンが番組では取り上げられなかった制作現場と越知町の魅力をあまねくお届けします。

ある梅雨の時期の夜。横倉山で撮影をしている筆者。

 

撮影をする筆者

よーく見ると、そこにはなんと緑色に光る「キノコ」が!!

このキノコの名前は「シイノトモシビタケ」。全国的にも珍しい、光るキノコです。
このシイノトモシビタケは高知県以外では東京の八丈島や和歌山県、三重県、長崎県など各地で発見されています。

横倉山には光るキノコの他にも、「ヒメボタル」が生息しています。森の中を飛ぶヒメボタルとシイノトモシビタケ、上を見ると天の川が見える横倉山。まさに360度見渡せるプラネタリウムのようでした。

横倉山で撮影したヒメボタル(多重露光撮影)
シイノトモシビタケ
横倉山から見た天の川

 

横倉山

私が撮影をした場所は、高知県越知町にある「横倉山」。連続テレビ小説『らんまん』の主人公・万太郎のモデルとなった牧野富太郎博士が足繁く通った山です。
横倉山には様々な植物が自生しており、取材をしていた時には「トチバニンジン」や「ツルアリドオシ」、そして牧野博士が発見した「アオテンナンショウ」や「ヨコグラノキ」も観察できました。
夏から秋にかけては「コオロギラン」や「ジョウロウホトトギス」など牧野博士ゆかりの植物もたくさん見ることができます。

トチバニンジン(花期は6~8月)
ツルアリドオシ(花期は6~7月)
アオテンナンショウ(花期は5~6月)
ヨコグラノキの花(6月頃に咲く)
コオロギラン(花期は8~9月)

越知町の魅力は山だけでなく、清流「仁淀川」も魅力の一つです。
今回、番組では触れることができませんでしたが、実は越知町の「浅尾沈下橋」も取材をしました。浅尾沈下橋は以前映画のモデルにもなった場所で、取材当時は観光客でにぎわいを見せていました。

浅尾沈下橋
撮影をする筆者

夏季はアユを釣りに来る人達やラフティングを楽しむ人たちも浅尾沈下橋にいました。他にも、「マルバマンネングサ」や清流の歌姫と呼ばれる「カジカガエル」にも会うことができました。

釣りにラフティングと川の遊びがいっぱい
マルバマンネングサ
2匹のカジカガエル

青色のカジカガエルだ!!

仁淀川の「仁淀ブルー」がカジカガエルの体を青く色づけたのでしょうか。とても神秘的です。

 

高知に来て4年。県内の様々な場所で撮影をしてきましたが、その中でも越知町は私にとって魅力的な場所でした。山や川などの自然が豊かさ、そこに住む動植物たち。多くの魅力を越知町で撮影できました。みなさんも自然豊かな町・越知町へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • 小原慎之介

    高知局 コンテンツセンター(技術)

    小原慎之介

    高知で撮影を学んで4年。
    光るモノ・小さいモノをたくさん撮りました。
    8月からは岐阜局で頑張ります。

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