睡眠薬が効かないのはなぜ?睡眠薬の効果について

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不眠症 眠れない・眠りが浅い 脳・神経

不眠症の診断と睡眠薬について

不眠症の診断について

「眠りたいのに眠れない」または「日中の眠気や生活習慣への支障」が3か月続く場合、不眠症と診断されます。
不眠症の治療では、まず生活環境を改善し、睡眠習慣の指導が行われます。それでも治らない場合には、必要に応じて睡眠薬が使われます。

睡眠薬の種類

睡眠薬の種類

不眠症の治療では、まず生活環境を改善し、睡眠習慣の指導が行われます。それでも治らない場合には、必要に応じて睡眠薬が使われます。
現在使われている薬は、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬の4種類です。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、脳の神経活動を全般的に抑えることで眠りやすくする薬です。日本では約50年前から使われていて、種類も多く、作用の持続時間が短いものから長いものまであります。しかし、ふらつきなどの副作用が出やすく、やめにくいという問題点があります。
非ベンゾジアゼピン系は、不眠の改善作用に特化して、筋肉を緩めるような作用が少ないことから、ふらつきや転倒の危険性が緩和されています。
メラトニン受容体作動薬は、体内時計の調整作用に関係するメラトニンというホルモンと同じような作用があり、夜型や睡眠時間のずれが治らない場合に効果が期待されています。
オレキシン受容体拮抗薬は、目覚めを促す働きのあるオレキシンというホルモンの作用を遮断し、眠れるようにする薬です。世界に先駆けて2014年から日本で使われ始めた、最も新しい睡眠薬です。

睡眠薬の主な副作用

睡眠薬の主な副作用

睡眠薬の主な副作用には下記の4つがあげられます。

  1. ふらつき・転倒
  2. 健忘
  3. 眠気の持ち越し
  4. 作業能率の低下

服用直後や服用してから1〜2時間に起こりやすいのがふらつきです。ひどい時には転倒してしまうこともあります。ふらつき・転倒は、体に薬が回っている量が多い時に起こりやすく、睡眠薬をのんだ直後は体を支えにくくなりますので注意が必要です。

また、睡眠薬をのんだ後、すぐに就寝せずに他のことをしていると、翌朝そのことを思い出せないといったことが起こります。服用後はすぐに就床することが大切です。
翌朝になっても薬が残っていて、眠気が取れなかったり、日中の作業能率が低下してしまったりといったことも副作用としてあげられます。

睡眠薬の効果的な使用法

睡眠薬が効かないと思ったから

軽度の不眠症の場合は、よく眠りたいときに限って睡眠薬を使用する場合もあります。ただし、1週間に3、4日も眠れない日がある場合は、毎日きちんとのみ、不眠を改善してから睡眠薬を減らすのが、薬離れの近道だといわれています。市販の睡眠薬は、旅先での使用や一時的な不眠に対するもので、不眠症への治療効果は実証されていません。使っても短期間にとどめましょう。

睡眠薬が効かない場合には、"薬が本当に効いていないのか"、"うつ病、睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群などほかの原因を見落としていないか"などを確認し、ほかの病気があればその治療を行ったうえで、薬の量や種類を変更します。

睡眠薬の減薬・休薬

睡眠薬の減薬・休薬

睡眠薬を使って不眠症を一定期間治していくと、睡眠薬を減らしていくことで、薬離れできるケースも見られます。睡眠薬を減薬、休薬する時の基本条件は

  • 不眠がある程度改善していること
  • 日中の倦怠感や眠気やうつ気分といった心身の不調が改善していること

がとても大切です。
睡眠薬を減らすときは原則、徐々に減らす必要があります。急に減らしてしまうと、不眠や動悸(き)、吐き気、不安感といった症状が起こる可能性がありますので、減薬・休薬は医師の指導のもとで行うようにしましょう。

不眠症は、きちんと眠ったという体験を積み重ね、安心感が増すことで改善されます。睡眠薬はその一助として用いられます。よく眠れるようになってきて、減薬・休薬を検討する場合は、自己判断で行わず、必ず担当医に相談しましょう。

この記事は以下の番組から作成しています

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