アルコール依存症の特徴とは?症状とセルフチェック法

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酔いと急性アルコール中毒

酔いとは、アルコールの作用で脳の活動が徐々にまひしていくことです。

酔いと急性アルコール中毒

お酒の量が増えるにつれ「ほろ酔い」→「酩酊(めいてい)」→「泥酔」と変化します。初めは気分が良くなっていきますが、酩酊がひどくなるあたりから、逆に気分は落ち込んでいきます。

急性アルコール中毒 症状の段階

ほろ酔いや酩酊では「陽気になる」「気が大きくなる」「立てばふらつく」「何度も同じことをしゃべる」などが見られます。泥酔では「意識がはっきりしない」「立てない」。さらに量が増えると「昏睡」となり「死亡」に到るおそれもあります。こうした危険な状態を「急性アルコール中毒」と言います。

アルコール依存症とは

アルコール依存症の特徴

飲酒がもたらす病気の1つにアルコール依存症があります。
「日々どうしても飲まずにいられない」「量のコントロールもできない」「健康や生活に支障が現われても やめられない」といった状態です。いわば脳内のアルコールに関するブレーキが壊れてしまっていると言えます。

アルコール依存症の人は全国で100万人を超えるとみられています。ところが治療している人はたった5%ほどしかいません。それも大きな問題です。

アルコール依存症のサイン

アルコール依存症になる直前には、「酒に強くなり量が増加していく」「ほろ酔いでは飲んだ気がしなくなる」「飲んで記憶を失うようになる」「飲むことを優先した生活になる」などのサインが見られます。1つでも思い当たったら、どうか一人で悩まず医療機関に相談してください。

飲酒がもたらすそのほかの病気

飲酒がもたらす主な病気

飲酒は、ほかにも多くの病気につながります。
肝臓の病気、すい臓の病気、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中、認知症、がんなどです。がんは、口腔(くう)がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、肝臓がん、大腸がん、乳がんなどです。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年11月 号に掲載されています。

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