ストレスや腸内細菌の乱れで下痢や腹痛に!若者に増える過敏性腸症候群

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下痢・便秘・腹痛を繰り返す 過敏性腸症候群

下痢と便秘
過敏性腸症候群の原因

過敏性腸症候群ストレスがきっかけとなって起こることが多くあります。ストレスによって、脳や大腸からのセロトニンの分泌のバランスが乱れると、大腸の動きが不安定になります。大腸の動きが過剰になって、食べ物の通過が速くなると、水分を吸収しきれずに下痢になります。一方、大腸の動きが鈍くなると、便がスムーズに運ばれなくなり、便秘が起こります。また、脳でつくられるセロトニンが減少すると、少しの刺激でも脳が痛みを感じやすくなり、腹痛の頻度が増えるのです。そのほかにも、「腸の粘膜の炎症」や「腸内細菌のバランスの乱れ」も過敏性腸症候群の発症に関係していると考えられています。

大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気と区別する

大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気と区別する

下痢・便秘・腹痛などが続いている場合には、過敏性腸症候群以外に大腸がん・潰瘍性大腸炎・クローン病などの腸の病気である可能性があります。これらの病気を見逃さないためにも大腸内視鏡検査を受けることが勧められます。さらに、甲状腺機能の異常があると、ホルモンの影響によって大腸の動きが不安定になります。また、寄生虫が住み着くと、慢性的な腹痛が起こることもあります。便検査では、腸の粘膜の炎症を反映する「カルプロテクチン」の値から炎症の有無や程度を確認します。

「潰瘍性大腸炎」についてはこちら「クローン病」についてはこちら

治療の基本は生活改善

治療の基本は生活改善
過敏性腸症候群の症状にあわせた治療

過敏性腸症候群の治療の基本は、生活改善です。十分な睡眠をとり、規則正しい生活を心がけることが重要です。また、積極的に運動を行いましょう。腸内環境を整えるために、食物繊維を多く含む食品を積極的にとるとよいでしょう。

生活改善だけでは十分な効果が得られない場合、症状に応じた薬による治療が行われます。5-HT3拮抗薬(きっこうやく)は下痢に対して用いられる薬で、腸のぜん動運動や腸液の分泌、粘膜の炎症を抑えます。抗コリン薬は腸の異常な運動を抑え、腹痛を緩和します。粘膜上皮機能変容薬は便秘に対して用いられる薬です。腸の粘膜に作用して便を軟らかくし、排便を促します。これらの薬に加えて、ビフィズス菌や乳酸菌など、腸に有用な菌の製剤「プロバイオティクス」を併用することもあります。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年9月号に詳しく掲載されています。

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