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鹿児島の未来を真剣に考えた24人の“わけもん” わけもんラボ

わけもんラボ報告会
  • 2023年02月09日

    わけもんラボ報告会~4か月の集大成~ 

    わけもんラボ報告会

    「鹿児島をもっと魅力的な場所にしたい!」

    オープンスペースで行われた報告会 一般の観覧者も

    鹿児島に対する熱い思いで集まった学生や社会人など10代・20代の「わけもん」が4か月間取り組んできたことを発表する「報告会」を、12月17日(土)天文館図書館にて開催しました。
    株式会社arca 代表取締役社長を務めクリエイティブディレクターとして活動中の辻愛沙子さん、NO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子さん、九州経済研究所・経済調査部の福留一郎さん、小薄俊介さんをゲストに迎え、各チームの発表の後に質問やフィードバックをもらいました。

    大学生向けにインターンシップの情報サイトを作りたい!

    トップバッターをつとめたのは「学生向けの長期インターンシップ情報の発信」について考えてきたチームです。チームを代表して、大学3年生のおざさんが発表しました。コロナ禍の大学生活を送るおざさんが就職活動を考えるにあたって、東京など大都市と鹿児島を比べて悩んだ自身の思いを語りました。そのうえで、鹿児島の大学生も同じような悩みを持っているのではないかとアンケートした結果を示しました。

    発表した大学3年生のおざさん

    具体的に「長期インターンシップ」について、鹿児島の大学生に聞いてみると、関心はあるが参加したことがない人が多く、長期インターンシップが身近に感じない、募集情報を知らない、という声があったそうです。一方、情報サイトがあったら利用したいという意向が高いことが分かったといいます。
    ※インターンについて、国は就業体験に重きを置き、無給が前提のプログラムも多く提供されていますが、このチームでは長期インターンを「原則、有給で長期間(3か月以上)実際のビジネスの現場で就業する、いわゆる企業でアルバイトするようなイメージ」だと定義しました。

    そこでこのチームでは県内の学生たちに向けて求人情報サイトを作り、学生たちと企業をつないだり、学生たちがインターンシップについて考えたりできる情報を提供したいと考えました。
    サイトには期間や時給、駅からの距離などの基本情報だけではなく

    ・事業内容
    ・どうしてインターンを募集しているか、経営者へのインタビュー
    ・イメージ写真

    などの情報を提示するほか、サイトから直接インターンに応募できることを目指します。

    今後は、サイトへの掲載料金や、掲載企業のコンプライアンスチェックについての検討、企業への掲載交渉、面識のない企業にも掲載してもらえるための法人化、主に新入生をターゲットにした学生への周知など、具体的なサイト作りに取り組んでいきたいと報告しました。

    ▼このチームの活動の詳細はこちらから見られます▼https://www.nhk.or.jp/kagoshima/wakemonlab/#aw_b-team

    美容アイテムの宝庫・桜島で女性向けイベントを

    続いては「桜島で若い女性向けの観光イベントの企画」をテーマに取り組むチームを代表して、たまちゃんが発表しました。

    「鹿児島の観光のために何かをしたい」という思いをメンバー全員が共通して持っており、まずは発信力を高めるためにイベントを企画することになったそうです。メンバーが全員女性のチームということもあり、女性向けに美容やファッションをテーマにしたイベントの開催を目指して活動を進めてきました。

    発表者のたまちゃん

    チームでは、鹿児島の中でも「桜島」に注目しました。特産の小みかんを使ったスキンケア商品や椿油などたくさんの美容アイテムがあるにもかかわらず、あまり知られていないことに「もったいない!」と感じたそうです。そこで、商品開発に取り組む人やメイクアップアーティスト、ネイリストにインタビューを重ねました。

    ▼インタビューの様子をまとめた記事をこちらから見られます▼
    https://www.nhk.or.jp/kagoshima/lreport/article/001/29/

    チームでは来年春のイベント開催を目指し、桜島にあるカフェに相談をするなど具体的な準備を進めているそうです。「イベントを通して鹿児島を訪れるだけでなく、暮らしの中に鹿児島を取り入れるきっかけを作り、ファンが増えてほしい」という思いを語って、発表を締めくくりました。

    ▼このチームの活動の詳細はこちらから見られます▼https://www.nhk.or.jp/kagoshima/wakemonlab/#aw_c-team

    外国人は災害を、日本人はやさしい日本語を学ぶ授業を

    続いては、「鹿児島在住の外国人向けに災害の基礎情報を伝える」をテーマに取り組む大学生のそうたさんと、社会人のあやちさんが登壇しました。災害時に、日本に住む外国人が言語や文化的に苦労してしまうのではないかという問題意識から、このテーマに取り組みました。国際交流センターの人や日本語学校の講師、大学教授など総勢13人にインタビューしました。

    発表したそうたさんとあやちさん

    その中で、外国人の多くが「日本の災害のイメージがほぼない」という課題に気づいたそうです。災害でワクワクしてしまう外国人もいることがわかったそうです。
    そこで、外国人にとっては災害について学ぶことができて、日本人はやさしい日本語を学べる、双方向に学びの機会がある授業を開くことを考え、災害時には助け合えるように外国人同士や日本人との連携も図りたいといいます。
    まずはお試し授業を計画していて、その後、技能実習生が多く住む地域や、実習生や海外出身者が多い企業での授業などに広く展開したいとのことです。授業の展開が「日本人と外国人との距離を縮めることにもつながるのではないか」と語っていました。

    ▼このチームの活動の詳細はこちらから見られます▼
    https://www.nhk.or.jp/kagoshima/wakemonlab/#aw_d-team

    “自然のワンダーランド” 藺牟田池に人を呼び込みたい

    続いては「藺牟田池のブランディング」をテーマに取り組むチームです。
    "私の推しは薩摩川内市にある「藺牟田池」”と公言するずっきーさんがこの発表のために用意したという衣装で歌いながら登場し、会場は大いに盛り上がりました。

    発表者は左からずっきーさん、ももりんさん、ゆりちゃん

    サイクリング、登山、ボート、フィッシング・・・様々なアクティビティを楽しめる藺牟田池は「ワンダフルパーク」だと強調。藺牟田池への愛にあふれるキャッチフレーズも提示しました。

    “なぜだろう。初めてなのに「ただいま」と言っていた”
    “ふしぎな自然を、もっと。Wonder the 藺(ワンダー・ジ・イー)”

    音楽イベント「いむた池ほとりのコンサート2022キャンドルナイト」や、「ホットコーヒーとホットワインと。星空レイクガーデンいむたSTARRY NIGHT」という星空イベント、お茶イベント「祁答院茶道院(けどういん さどういん)」、婚活イベント「キミト、イムタ」といった様々なアプローチで人を呼び込む構想を発表しました。
    藺牟田池が好きすぎるずっきーさん。変装から着替えた後は、自ら作成した藺牟田池オリジナルTシャツを身に着けてマイクを握りました。

    ずっきーさんオリジナルTシャツ

    愛あふれる発表に会場は笑いの絶えない和やかな雰囲気に包まれました。

    ▼このチームの活動の詳細はこちらから見られます▼
    https://www.nhk.or.jp/kagoshima/wakemonlab/#aw_e-team

    焼酎は人と人を繋ぐコミュニケーションツール

    最後は「焼酎のイメージ改革」をテーマに取り組む、まるちゃんとあっくんの発表です。
    もともとまるちゃんは「焼酎が苦手」でしたが、あるきっかけで飲んでみると「意外といける…!」と感じ、どんどんその魅力にはまっていったとのこと。鹿児島の文化であり一大産業でもある焼酎を同世代ともっと楽しみたい!という思いがチームの原動力になったといいます。

    発表したあっくんとまるちゃん

    若者目線で焼酎の銘柄や楽しみ方を紹介するSNSアカウントを開設し、2週間で100人のフォロワーを獲得。さらに、焼酎を普段飲まない人向けのイベントも実施し、初心者にも親しみやすい銘柄や割り方、食事との合わせ方も提案し焼酎の印象を変えるきっかけができたと報告しました。今後も焼酎が苦手な人を対象にしたイベントを開催したいそうです。
    さらに、県内の酒販店や酒造メーカー、デザイナーと協力して新しい焼酎を開発中とのことです。「焼酎を飲み慣れていない人の初めての1本」をテーマに鹿児島にあるたくさんの美味しい焼酎につないでいく1本にしたいといいます。
    ふたりが蔵元や飲食店の店主などへインタビューを重ねる中で印象的だったという「焼酎は人と人をつなぐコミュニケーションツール」という言葉を借りて、まさに焼酎をきっかけに人とつながった4か月だった、と締めくくりました。

    ▼このチームの活動の詳細はこちらから見られます▼
    https://www.nhk.or.jp/kagoshima/wakemonlab/#aw_f-team

    わけもんラボを提案した齋藤アナウンサーは…

    イベントを終えて齋藤アナウンサーは、「鹿児島の未来のために思いやアイディアを形にしよう と始めたプロジェクトなので、それぞれが納得するアウトプットができるまで、私も一緒に考えていきたいです。」と語りました。

    ▼齋藤アナがわけもんラボを立ちあげた時の思いはこちらから▼

    https://www.nhk.or.jp/kagoshima/lreport/article/000/63/

    ▼齋藤アナの鹿児島での葛藤や深い思いはこちらに!(外部サイトに移動します)

    https://note.com/nhk_pr/n/nbeb873272d60

    また、来場者をはじめ「わけもんラボ」を応援してきてくれた方々にむけて「10代20代のわけもんたちの活動をこれからも見守ってください!」と呼びかけました。

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