放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

05.11.01民間放送全国大会開催

日本民間放送連盟(民放連)が主催する第53回民間放送全国大会が1日から2日間大阪市で開かれた。大会では「メディアの多様化を視野に入れつつ,基幹メディアとして,放送の公共性を堅持し,国民の知る権利に資する迅速かつ公正な報道と良質な番組の創造によって,社会的責任と使命を果たすとともに,真に豊かな社会の構築に寄与することを誓う」との大会宣言が採択された。

05.11.02第1回日本放送文化大賞発表

民放連が優秀な番組を表彰するために新たに制定した「日本放送文化大賞」の受賞作品が,発表された。グランプリは,テレビ部門ではフジテレビの『桜の花の咲く頃に』,ラジオ部門では南海放送の『~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ソローキンの見た桜』が受賞した。放送文化大賞は,番組プロデューサーの視聴率不正操作事件が明るみに出て視聴率優先の番組づくりに批判が出たため,民放連が番組の質を高める取り組みの一環として制定した。

05.11.05NHK記者,放火未遂容疑で逮捕

NHK大津放送局の記者(24歳)が,非現住建造物等放火未遂容疑で滋賀県警に逮捕された。調べによると,この記者は2005年6月に大阪府岸和田市内の実家近くで新築中の家屋の玄関前に置いてあったダンボール箱にライターで火をつけた疑いがもたれている。記者は05年4月から5月にかけて大津市内で起きた11件の連続放火事件について,容疑を認めているという。NHKの橋本元一会長は,6日に記者会見して陳謝し,会長以下関係役員4人の報酬を3か月間 30%から10%自主的に返上することを明らかにした。

05.11.08公取委が広告業界の取引実態を公表

05.11.10新聞協会が「集団的過熱取材」報告書

日本新聞協会は,加盟している新聞社や放送局が過去3年間にわたって取り組んできた集団的過熱取材(メディアスクラム)による弊害を回避するための取り組みを検証した報告書を公表した。それによると,集団的過熱取材防止のための記者クラブや支局長会で構成する協議機関は全国47都道府県のすべてで設置された。事件や事故の取材にあたって節度と良識のある取材申し合わせや代表取材など具体的な対応をおこなってきたとし,今後の課題としては,雑誌なども含めたメディアの横断的な取り組みなどをあげている。

05.11.1地上デジタル放送
NHK・民放,全親局の予備免許出揃う

総務省は,民放61社の親局など78局に地上デジタル放送の予備免許を交付した。これにより,NHKの親局43局,放送大学学園親局1局,民放の親局 127局のすべてに予備免許が交付された。すでにNHKの親局14局と民放の親局26局が開局している。地上デジタル放送は,2006年末までにNHKと民放の全親局で開始される予定である。

05.11.21新聞協会と民放連
犯罪被害者の実名発表を再度要請

新聞協会は,政府が2005年中に閣議決定を目指している「犯罪被害者等基本計画」に関して,犯罪被害者の実名発表を求める意見書を「犯罪被害者等施策推進会議」に提出した。新聞協会の申し入れは2回目。民放連も,11月18日に同様の申し入れを行った。

05.11.26ABU会長にNHK橋本会長

アジア太平洋放送連合(ABU)の総会がベトナムのハノイで開催され,NHKの橋本元一会長が次期会長に選任された。任期は2006年1月から3年間。ABU会長は,前のNHK会長・海老沢勝二氏が辞任したあと空席になっていた。

05.11.30TBSと楽天,提携協議入りで合意