放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

英BBC,ローカルTVニュース実験開始

イギリスの公共放送BBCは12月1日から,イングランド中西部のバーミンガムやコベントリーを含む6つの地域で,BBC Local Televisionの実験放送を開始した。専門的に訓練されたビデオジャーナリストや地元の人々が取材したニュース・情報によって構成され,視聴者は衛星放送の双方向サービスあるいは,Windows Media PlayerまたはReal Playerをインストールしたパソコンを使ってインターネット経由で受信できる。

フランス版CNN構想の具体化が決定

フランスのド・ヴァーブル文化相は11月30日に記者会見を行い,29日にド・ビルパン首相と公共放送France Televisions(FTV),商業放送TF1の代表が新会社を設立する協定に調印したと発表した。新会社にはFTVとTF1が半分ずつ出資し, 2006年後半にフランス語による24時間のニュース放送をヨーロッパ,アフリカ,中近東向けに開始する。その後英語,アラビア語,スペイン語を加え,アジア,南北アメリカ向けにも放送する。また国内では衛星,ケーブル,ADSLで放送する。

スペイン,地上デジタル放送,本格的な再開へ

スペインで地上デジタル放送が11月30日に開始された。5つのマルチプレックスによる最大20チャンネルの放送で,うち5チャンネルは現行アナログ放送のサイマル放送である。25日の閣議で,かつて失敗したQuiero TVに割り当てたチャンネルの再配分が決定され,公共放送TVEに5チャンネル,Telecinco,Antena 3,Sogecableに各3チャンネル,Net TV,Veo TV, La Sexta(5月放送開始予定)には各2チャ

ンネルが割り当てられた。スペインでは2010年4月3日にアナログ放送を終了し,デジタル放送に完全移行する。

伊Telecom ItaliaがIPテレビの商業サービスを開始

通信最大手Telecom Italiaは11月28日,ADSLブロードバンド加入者向けにIPテレビの商業サービス『Alice Home TV』を開始すると発表した。12月2日からローマやミラノを含む4都市約200万世帯を対象に開始し,2006年末までには約800万世帯へ順次拡大される予定。コンテンツは,ニュース,スポーツ,映画,音楽など350タイトル以上の番組がオンデマンドやPPVサービスで提供される。基本料金は,Wi- Fiモデムとセットトップボックス込みで月額45.90ユーロ(約6,840円)となっている。

伊政府,アナログ放送の終了を2008年末に延期

通信最大手Telecom Italiaは11月28日,ADSLブロードバンド加入者向けにIPテレビの商業サービス『Alice Home TV』を開始すると発表した。12月2日からローマやミラノを含む4都市約200万世帯を対象に開始し,2006年末までには約800万世帯へ順次拡大される予定。コンテンツは,ニュース,スポーツ,映画,音楽など350タイトル以上の番組がオンデマンドやPPVサービスで提供される。基本料金は,Wi- Fiモデムとセットトップボックス込みで月額45.90ユーロ(約6,840円)となっている。

フィンランド政府,携帯端末向け放送免許を募集

フィンランド政府は11月14日,ヨーロッパで初めて携帯端末向けテレビ放送免許の募集を開始した。使用周波数帯は,地上デジタルテレビ放送用に確保していた第4のマルチプレックス(多重周波数帯)を使い,免許は20年間有効である。フィンランド国内では通信機器メーカーのNokiaや送信事業者の Digita,公共放送YLEなどが共同で2005年3月から6月にかけて携帯端末向け実験放送を実施していた。

Swisscom,携帯端末向けテレビの試験放送開始

スイスの大手通信事業者Swisscomは11月1日,DVB-H方式による携帯端末向けテレビの試験放送を開始したと発表した。試験放送は2005年末まで,首都ベルンで参加者約100人を対象に行われる。端末はNokiaのスマートフォン7710を使用し,26のテレビチャンネルと双方向サービスが利用できる。