走事件「全国に多大な
心配と迷惑」山下法相が謝罪

19日、神奈川県で、検察庁の職員らが、傷害などの罪で実刑が確定した男を収容しようとして逃走された事件について、山下法務大臣は「全国に多大な心配と迷惑をかけており、おわび申し上げる」と謝罪しました。

19日、神奈川県愛川町にある傷害などの罪で実刑判決が確定した男の自宅を、検察庁の職員と警察官が訪れて収容しようとしたところ、男は、突然、包丁を持ち出して抵抗し、車で逃走しました。男の身柄は今も確保されていません。

山下法務大臣は、記者会見で「誠に遺憾で、地域住民や学校関係者、全国に多大な心配と迷惑をかけており、心からおわび申し上げる」と謝罪しました。そして「現在、検察当局で身柄の確保に向けて、警察と緊密に連携しながら、全力を挙げている」と述べました。

また、横浜地方検察庁が男の逃走を明らかにしたのが発生から3時間余りあとだったことについて「遅きに失したのではないかという批判を重く受け止めている」と述べました。

そのうえで、山下大臣は「再発防止に向けて、徹底的な検証や検討を行うよう指示した」と述べ、最高検察庁に設けた検証チームで今回の対応に加え、保釈が取り消された全国の受刑者の収容実態を調査する考えを示しました。

横浜地検「深くおわび 容疑者発見に全力」

今回の事件について21日午後、横浜地方検察庁の竹内寛志次席検事が取材に応じ、「地域住民の皆様、学校関係者の方々、自治体関係者の方々など、多くの皆様にご心配とご迷惑をおかけしていることについて、深くおわび申し上げます」と謝罪しました。

そのうえで「休校措置などの対応をとった愛川町や厚木市にはすでにおわびの連絡をしているが、引き続き、ご意見やご要望を真摯(しんし)に伺い、対応を検討して参りたい。まずは警察と緊密に連携し、容疑者の発見と確保に全力を挙げたい」と述べました。