日向市に移住の女性
藻場を荒らすウニの除去

宮崎県日向市の美しい海に魅せられて、東京から移住した女性が、地元の漁師たちと、海の生き物のすみかとなる藻場を食い荒らす、やっかいもののウニの除去を行いました。

活動に参加したのは、日向市の大学院生、岩本愛さん(37)です。

サーフィンが趣味の岩本さんは美しい海に魅せられて、おととし、東京から日向市に移住しました。

その日向の海、平岩港周辺は魚の産卵場所やすみかとなる「藻場」が、海藻を食い荒らすウニによって一時激減しましたが、漁師たちが地道に除去を続け、少しずつ回復しています。

岩本さんはそのことをニュースで知り、自分も海の保護に携わりたいと、去年12月からこの活動に参加するようになりました。

17日は、朝から水温15度の海にもぐり、水深2メートルから5メートルの岩場にいるウニを、ハンマーでたたいて潰していきました。

岩本さんは「地元の漁師の活動はすごく地道だけど、実はとても先進的で世界に誇れるものです。私にできる形でお手伝いをさせてもらいたい」と話していました。

漁師の高橋和範さんは「漁師も高齢化していく中、活動をどう継続させるかが課題だ。みんなで海を育てるという意識で、彼女を中心に若い人たちにも活動の輪が広がってほしい」と話していました。