立憲民主党が提出した盛山文部科学大臣に対する不信任決議案は20日の衆議院本会議で自民・公明両党などの反対多数で否決される見通しです。一方、自民党は派閥の政治資金をめぐる問題で、野党側が求める政治倫理審査会の開催に向けて出席議員の人選を進めていて、20日、野党側に回答したいとしています。

旧統一教会側から選挙の支援を受けたなどと指摘が出ている盛山文部科学大臣について、立憲民主党は19日、教団への解散命令請求を行った担当大臣として不適格だとして不信任決議案を衆議院に提出しました。

安住国会対策委員長は「旧統一教会との関係を認定せざるをえず、これを隠していた事実は重い」と指摘しました。

これに対し岸田総理大臣は「過去の関係はともかく現時点で当該団体と一切関係がないことを前提として任命した」と述べ、続投させる考えを示しました。

不信任決議案は20日の衆議院本会議で自民・公明両党などの反対多数で否決される見通しです。

一方、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、自民党は野党側が求める政治倫理審査会の開催に向けて派閥の運営に関わった幹部やキックバックの金額が多かった議員などを中心に出席議員の人選を進めています。

19日は森山総務会長が安倍派の座長を務めた塩谷・元文部科学大臣らと個別に会談するなど調整を行いました。

自民党は議員本人の意向を確認した上で20日、野党側に回答したいとしています。

盛山大臣の不信任決議案への対応などもあり衆議院予算委員会の日程が窮屈になる中、自民党は、新年度予算案の年度内成立に向けて審査会の開催を伝え、採決の前提となる中央公聴会の日程を決めたいとしています。

これに対し、野党内には実態解明につながる形で審査会の開催が確約されなければ新年度予算案の審議には応じるべきでないという意見が出ていて、与野党の攻防がさらに激しくなる見通しです。