柏崎刈羽原発 新潟県議会議員アンケート③
- 2024年03月13日
燃料価格の高騰や、脱炭素社会を目指す動きが強まるなか、事実上の運転禁止命令が解除された東京電力柏崎刈羽原発の再稼働をめぐる動きが注目されています。こうしたなかNHK新潟放送局は、地域の代表である県議会議員を対象に柏崎刈羽原発についてアンケートを行いました。今回は、東京電力の「適格性」についてです。(新潟放送局 記者 油布彩那)
県議会議員を対象にアンケート
アンケートは、2024年1月から2月にかけて実施。
県議会議員53人のうち「中立な立場のため回答を控える」とした楡井辰雄議長を除く52人から回答を得ました。
東京電力の「適格性」について
原子力規制委員会は2023年12月、東京電力について「運転を適格に遂行するに足りる技術的能力がないとする理由はない」との判断を維持し「適格性」を認めました。
これを受けて、東京電力が原発を再び運転することについて賛否をたずねたところ「賛成」が5人、
「反対」が19人、「現状では判断できない」などそれ以外の答えが最も多く、27人でした。
理由については、次のように回答しています。
「賛成」
・規制委員会が認めたことを否定する理由はない
・規制委員会の判断を尊重する
「反対」
・東京電力は信頼を得られるような原発運営を行っていない
・技術的能力があることと、能力を確実に発揮し安全が確保できるか否かは別問題で、
これまで起こした相次ぐ重大な不祥事をみると信頼できかねる状況にある
「現状では判断できない」など賛否以外の回答
・規制委員会の報告は企業文化・体質にお墨付きを与えたものではなく、
信頼を構築するための時間が必要だ
・県技術委員会での安全対策の確認の検討状況や避難経路の全体像が見えてこない
現段階における判断は差し控える
・信頼を失っている現状では東京電力による再稼働は難しいが、現実的に他の電力会社では
難しいため、東京電力が信頼を回復した上で運転するしかない
次回は、再稼働の前提となる「地元同意」をとりまとめる方法についてです。