2021/03/05(Fri) 15:00カジカ漁

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2月中旬、快晴の安曇野です。
常念岳(写真右側)とシベリアへ北帰行する白鳥(中央)に見守られ、ある自然観察会が行われました(左下)。

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大人も子どもも、興味津々でのぞき込んでいるのは…

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カジカです!
カジカはスズキ目カジカ科の川魚できれいな川に住むため、「清流のシンボル」とも言われます。
海のない信州では貴重なたんぱく源として重宝されてきました。塩焼きや骨酒などにしていただきます。
この日行われたのは安曇野市主催、カジカ漁の自然観察会です。

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カジカ漁のシーズンは、12月から2月。写真の漁師の方が持っているような“うけ”と呼ばれる仕掛けを仕掛けて捕まえます。県内では安曇野や佐久、上田などで今も行われていますが組合員の方々の高齢化などによって漁をする人は減ってきています。
水生昆虫やエビ類、小魚などを食べるカジカ。こんな捕獲方法もあります。

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カジカ釣りです。
1メートルから1,5メートルの竹を曲げたさおの先に水生昆虫をつけて、カジカがいそうな石の隙間に差し込みます。私もやってみました!

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・・・そう簡単には釣れません。

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みんな熱心に漁師さんの話を聞いていました!

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カジカの他にもたくさん、生き物が捕れました!
少年は、「平気で触れるよ!」と近くで見せてくれました。わ~!!!すごい!!

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漁師さんによりますと、こちらはドジョウの仲間↑。

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こちらは、スナヤツメ↑!

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こちらはウグイ↑。

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こちらがカジカです↑。車が多く通る橋が近くにありましたが、こんなにも多くの生き物が。

この日は定員を大幅に超える応募があったとのことです。大人も子どもも興味津々で川をのぞき込みました。

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この様子を、ぜひ見せたい人がいます。
それは、こちらのお方。

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石田成實(いしだ・なるみ)さんです。この写真は2019年2月22日に撮影しました。
2年前のこの時期、私はカジカ漁の取材で石田さんを訪ね、たくさんのことを教えていただきました。
ことしも取材をとお電話をしたところ、2020年8月にお亡くなりになっていたことを伺いました。
「カジカ漁を通して若い人にも地域の川に興味を持ってもらいたい」と話しておられた石田さん。
石田さん、カジカ漁はきちんと、伝えられていますよ。みんな、興味津々でしたよ。

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大盛況の自然観察会。最後は漁業組合の皆さんを拍手でねぎらい、終了です。

私も幼少期にカジカ漁をテレビで見たことがあり、川の中に夢を持っていました。
もしかしたらこの中から、将来の漁師さんが生まれるかもしれません!?
快晴の安曇野で、すてきな時間を過ごしました。
地域の伝統文化に込められた人の思いが受け継がれていく瞬間に立ち会えたことがとてもうれしく、
改めてひとつひとつ、丁寧にお伝えしていきたいと感じました。また漁に行きます!
ありがとうございました。

投稿者:田村有葵子 | 

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