放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2012年4月

4.1 携帯端末向けテレビ「NOTTV」開局

テレビ地上波のデジタル化で空いた帯域を利用して日本で初めての携帯端末向けの有料テレビ「NOTTV」が開局した。高画質のリアルタイム型と蓄積型で,スポーツやドラマ,音楽などの番組をNTTドコモのスマートフォンなどで視聴できる。放送エリアは,南関東,茨城の一部,愛知,三重,大阪,京都,兵庫,滋賀,奈良,福岡,沖縄,広島(4月23日開始)で,今後順次拡大される予定。

4.1 栃木,群馬でNHKが県域放送開始

地上波テレビのデジタル化にともない,NHKがこれまで関東広域放送だった栃木,群馬の両県で県域放送を開始した。

4.2 『radiko.jp』に放送大学が参加

ラジオ放送をインターネットで同時配信するIPサイマルラジオサービス『radiko.jp』に放送局以外で初めて放送大学が参加し,全国配信を開始した。ラジオNIKKEIも全国配信を開始。また,IBC岩手放送など民放ラジオ11局がそれぞれの放送エリアを対象に実用化試験配信を始め,『radiko.jp』への参加は民放ラジオ65局となった。

4.2 「もっとTV(テレビ)」サービス開始

民放キー局5社と電通が共同で推進するインターネットTVにおけるVODサービス「もっとTV」がサービスを開始した。見逃し番組の視聴は有料だが,地上波放送のリアルタイム視聴から簡単な操作でVODサービスに移行できることから,放送局は番組視聴時間と視聴者層の拡大をめざしている。

4.2 日テレ「ママモコモ」,レギュラー番組化

日本テレビの「ママモコモ」は,グループ各社の有志によって職場の子育て支援を目的に2010年1月にスタートし,同社のホームページに異色の子育て情報を掲載するなどしてきたが,レギュラー番組化され,『ママモコモてれび』(5分)がスタートした。日本テレビとしては1979年に終了した『ロンパールーム』以来の子ども向け知育エンターテインメント番組である。

4.12 東日本復興支援コンソーシアム設立被災地復興情報の全国配信めざす

東日本復興支援コンソーシアムが設立された。同コンソーシアムは,南相馬市が被災地情報をエリア限定放送で避難者に届けている「南相馬チャンネル」の取り組みを発展させ,復興情報を南相馬市だけでなく被災地全体に拡げ,インターネットを利用して全国各地の避難者に届ける「東日本復興チャンネル」の実現をめざし,広告主の確保など運営を支援する。

4.17 フジテレビとグーグルが合意番組コンテンツの多角的展開

フジテレビが映像プラットフォーム「YouTube」を利用して,コンテンツの世界展開をめざすことでグーグルと合意したと発表した。配信されるのは報道番組やアニメ,アイドルグループの出演番組などで,番組コンテンツを包括的にネット配信するのは日本の放送局では初めて。

4.19 携帯端末向け放送局など民放連に加盟

民放連が,携帯端末向け放送局mmbiと新BS放送局のジェイ・スポーツ,ブロードキャスト・サテライト・ディズニーの3社の加盟(準会員)を承認した。民放連の加盟社は203社となった。

4.22 TBSと日経アジア向け情報番組の放送を開始

TBSホールディングスと日本経済新聞社が共同で「日経・TBSスマートメディア」を設立し,事業の第一弾として,英語によるアジア向け情報番組『Channel JAPAN』の放送・番組配信事業を開始した。両社はそれぞれの特性を生かしてコンテンツをつくり,日本の最新情報をアジアに向けて放送とインターネットで伝える。