徳島の山あいの町・勝浦町 災害から地域の宝☆子どもを守る
- 2023年05月18日
山あいの町で保育園児が防災教室
勝浦町内の保育園で 地元の防災士が、園児たちに向けて 防災教室を開きました。
防災士が避難の際の約束事をキーワードで教えます。
「おかしもち」です。
避難するとき、してはいけないことの最初の文字です。
次は 「ダンゴムシ」になります。
ダンゴムシのポーズです。地震が起きた時、ダンゴムシのように丸くなって、頭を守ります。
こんな体験も。
主催した勝浦防災士会 会長 阿部 恵さんに聞きました
会は平成29年結成。 防災士37人で構成されています。
当初は、お年寄りや女性向けの活動に力を入れていました。
それには勝浦町ならではの理由がありました。
特に日中は、町の外に仕事で出かけている若い人が多いそうです。
「 昼間には家で 農業をしている方々が、地域を守らなかったらいかんということで、女性やお年寄りに 防災の学習してもらいたいと思って立ち上げてました。」とも話していました。
ただ、その後、会では、女性やお年寄りだけでなく、子供向けの活動に力を入れるようになります。
そのきっかけが、平成30年の西日本豪雨です。町内の一部も水に浸かりました。
このとき、会の人たちにとって、衝撃的なことがありました。
勝浦防災士会で調査をしたところ、当時、実際に避難した大人がいなかったのです。
会では、それまで、子どもは大人とともに逃げる前提で考えていました。
その後は、子ども自身で身を守れるようにしようと、方針を改めたそうです。
阿部さんは「子どもたちがまず逃げて、助かることが大事。子ども自身が避難する行動をとってもらいたい」と話しています。
こんなお話も 聞かせてくださいました。
さらに「子どもたちと話聞いていきよったら、おっちゃんをおっちゃん言うて、声かけてもらえるし」「 子どもと一緒に学習できたらうれしかったなあ」とも。
目じりが下がっているように見えました。
最後に、子どもたちにどうなってほしいか聞いてみました。
「元気に健やかに、防災の知識を持って、これからも絶対に僕は助かるよ、逃げるよということをまず第一にしてもらいたい」