毎日大変だけど、ハッピーなことも多いのが子育て。そんな子育てで感じたハッピーを2回に渡りみんなでシェアしていきます。2回目は、子育て中のパパとママがハッピーを感じている瞬間です。番組に寄せられた、さまざまな「ハッピーエピソード」を紹介します。
岩立京子(東京家政大学 教授)
あばれる君(お笑いタレント/2児のパパ)
今回のテーマについて
―― 子育て中、ハッピーな気持ちになったエピソードはありますか?
パパ嫌いからパパっ子へ成長
最初に紹介するハッピーエピソードは、2年前に「長男がママのことが大好きで、パパになついてくれない」という悩みで番組に出演したパパからです。あれからどうなったのでしょうか?
お子さん4歳・2歳のパパより
あれから2年たち、今ではすっかりパパっ子になりました。最近では、歯磨きや一緒に寝るのもママよりもパパにおねだりすることが多くなりました。子どもたち2人に絵本を読み聞かせたりしています。
振り返ると、急にパパっ子になったというより、戦いごっこなど2人の共通点ができたり、力がつよくなって私と一緒に遊ぶことが増えたりしたのが大きかったと思います。親子で、あばれる君が好きなことも共通しています。
きょうだい愛でハッピー
お子さん5歳・3歳・1歳のご家族より
長女(5歳)は、ふだんから弟(3歳)の面倒をよくみています。実は、2人は同じ幼稚園に通っています。でも、長女はもうすぐ卒園です。すると、ある日突然、弟が夜中に泣き出しました。「お姉ちゃんがいなくなったら、幼稚園で僕の面倒を誰が見てくれるの?」と言うのです。
お姉ちゃんが幼稚園でもお世話をしてくれているんだとわかってハッピーでした。自分のお友だちよりも、弟を優先して遊んでくれていたようです。弟もお姉ちゃんのことが大好きです。
今度、下の子を同じ園に通わせたいと思っているのですが、弟が「自分がお世話をするんだ」と言って、家でも率先して下の子のお世話をしてくれるようになりました。
―― 子どもたちのきょうだい愛を感じることはありますか?
―― 岩立さん、こんなきょうだいのやりとりについて、どう思いますか?
ふとした瞬間 〜あの時、あの言葉〜
子育て中、ふとした瞬間にかけられた言葉に感動したり、ハッピーな気分になったりすることはありませんか? みなさんから寄せられた、そんなひと言を紹介します。
「頑張れママ!」
大阪府 えみさんより
子どもがイヤイヤ期真っ盛りの2歳のころ、泣き叫び道路にうずくまる子どもと格闘していたときに、「ここで折れられないよね~ 根比べやね~ 頑張れママ!」と通りすがりの方に言ってもらえました。
イヤイヤ期がすごいときで、外に出ると周りの目も気になっていたので、うれしくてひっそり泣いた出来事です。
―― あばれる君は、ハッピーを感じたふとした瞬間はありましたか?
「よくここまで育てたね!」
神奈川県 お子さん3歳双子のご家族より
うちの双子は仲よしで、家の中でも、外出していても一緒です。ある日、買い物で出かけたとき、ふと通りかかったおばさまにハッピーな一言をかけられました。それは、「よくここまで育てたね!えらいね」でした。
双子なので、ふだんから「かわいいね」「大変ね」と声をかけてもらえます。でも、こんなふうに言ってもらえたのがはじめてで、「頑張りました! ありがとうございます!」と返事をしたんです。あとから考えると、まだ3歳だけどここまで無事に育ってくれたなと思って、感慨深い気持ちになりました。
―― 岩立さん、実は双子のお子さんが「パパ嫌期」になっているようです。パパはめげずにアタックしたほうがいいのですか?
「家にいるときくらい作りたいから」
匿名希望さんより
最近、次男(2歳)のイヤイヤ期真っただ中です。夫は仕事が忙しく家を空けることが多いのですが、「今日大変だったでしょう、大丈夫?」「いつもいなくてごめんね」と、仕事でいない週末や、子どもといる時間が長かった日はやさしく声をかけてくれます。
ある日、家族で出かけていた帰り道、一日中外にいて遊び疲れて、夕飯をつくるのもおっくうでした。すると夫が、「今日何食べる?おれが作るよ」と言って、スーパーに寄って材料を買って、あんかけ焼きそばを作ってくれました。
「家にいるときくらい作りたいから」と、さらっと言ってくれて、あばれるも疲れているはずなのに、気を遣ってくれて感謝しかありませんでした。
―― こういった声かけは、言い続けているのですか?
パパとママのところに来てよかった
お子さん6歳のママより
ひとり娘は幼稚園の年長さんです。妊活や不妊治療の末、娘を出産したのは43歳のときでした。高齢出産ということもあり、「私でいいのかな」と思ったり、母乳が出なくて栄養が心配になったり、娘にしてあげられることが少ないように感じていました。
そんな娘が、最近言ってくれた言葉にハッピーが詰まっていました。「パパとママのところに来たんだよ、来てよかったよ、幸せだよ」と言うのです。「私でよかったんだ」と思わせてくれました。
娘は、今ではしゃべりますが、幼稚園に入園したころはあまりしゃべらない子でした。そのとき、小さい子扱いされているところを見て、娘の成長が遅いなら遅いなりにサポートしなければいけないと思いました。高齢出産ゆえに前倒しでしないと体力的にできないことが出てくるので、早期教育を調べるなどしました。自分が遅く産んだことで苦労させたくないと考えていたんです。
幼稚園の連絡ノートを見ると、パパと私が細かくびっしり書いていて、伝えきれないものは付箋に書いて貼っていました。子育てが思い通りにいかず、深く落ち込んだこともあります。そんなときに心の支えになってくれたのがパパでした。夫は娘をほかの誰かと比べることなく、「子どもは自分でなんとかしていくから大丈夫だよ」と言って、寄り添ってくれたんです。
だけど、娘はママがちゃんと寄り添ってくれていることを知っていました。「ママと遊ぶのがめっちゃ楽しい。ママが本当に大好きだから」と言います。
娘が撮影した大事にしている写真があります。パパと私の写真です。「どうして撮ったの?」と聞いたら、「ママ大好きだから、パパもめっちゃ好きだから、ほんとに今ハッピーだけどな」と言ってくれました。
※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです