初めての出産、待ったなしで始まる子育て。産後ママが困ったとき、どこに相談すればいいのでしょう? そんなママたちを助けてくれる産後ケアサービスをご紹介します。

講師:市川香織(文京学院大学准教授)

妊娠すると、市町村に母子健康手帳を受け取りに行きます。その窓口で出会う専門職の方が「保健師」です。初めての子育てで困ったときは、まず保健師に相談しましょう。


保健師とは

保健師は、看護師の国家資格を合わせ持つ、生活・健康に関する専門職です。
自治体によって違いはありますが、保健センター・保健所などで活動しています。

2014年度より、産後のママが一番不安になる4か月までに、保健師がすべての赤ちゃんのいる家庭を訪問する事業が全国で行われるようになりました。

自治体によっては、助産師や看護師、認定された子育ての支援員が訪問する場合がありますが、訪問してくれた人が産後ママの相談相手となり、保健師につないでくれます。


保健センターにいってみよう

保健師がどのような仕事をしているのか、千葉県の浦安市健康センターを訪ねてみました。
浦安市は、産前産後ケアに力を入れている自治体のひとつです。

この日も、初めての妊娠をした女性が母子健康手帳を受け取りに訪れていました。

浦安市では、母子健康手帳を手渡すとき「保健師」だけでなく、市の講習を受けた「子育てケアマネジャー」との2人で対応します。この2人が中心となって、妊娠期から出産・育児まで子育ての支援を行います。
体のことや、子どもの発達で心配なことなど、保健師に相談することができます。ママが孤立してしまわないように、子育てをサポートしていくのです。

受け取った母子健康手帳の最後のページには、担当の保健師名が記載されます。いつでも相談できる心強い味方なんですね。

子育て家族からの相談は、母子保健の保健指導係に集まってきます。保健師たちは、子育て家族の情報を共有することで、子育てのサポート体制を作り上げていきます。

出産する前から、保健師や子育てケアマネジャーに相談できる関係ができていれば、子育ても安心ですね。
浦安市は早くからこうした子育て支援を行ってきましたが、他の自治体でも少しずつ取り組みが進んできています。


何でも相談できるのが保健師

保健師は、妊娠初期からお母さんの悩みを聞いてくれます。例えば、子育てのサポートがあるかどうかなどです。家庭のことも把握してくれるので、自分自身の体のこと、赤ちゃんのことも含めて、すべて保健師が見てくれます。


ママが笑顔で子育てできることが一番!
まずは、相談することから始めましょう。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです