NHKスペシャル

シリーズ日本新生 第3回
激論"増税"
税から考える 日本のかたち

「将来世代に迷惑をかけないために更なる国民負担をお願いする」そう宣言してスタートした野田政権。900兆円を超える累積債務を抱える中、最優先課題である被災地の復興と共に、財政の再建、そして赤字の最大の要因となっている社会保障制度の根本的な改革に取り組む決意を示した。政府は、2010年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げる方針で、その具体化に向けた議論が年末にかけて高まる見通しだ。しかし明確なビジョンが見えない中で、増税のかけ声だけが聞こえてくるという批判も高まっている。「増税が嫌なわけではないが、この国がどういう国になるために使われるのかが見えない」「財政赤字を穴埋めするためだけの増税に応じることは出来ない」など国民の政府への不信は根強い。 世界最悪の財政赤字。世界最速の超高齢化と人口減少。さらに経済の停滞=税収の低迷が続く中で、国民は、どこまで負担を分かち合い、支え合って行けるのか?国全体の再建につなげる税、そして社会保障のあり方を議論する中から、新しい日本のかたちを探っていく。