東日本大震災 小林虎之介さんが語る"あの日"

3月9日(土)に放送した「FMシアター『今夜、星と波の間(あわい)に』」に出演した、俳優の小林虎之介さん。
東日本大震災から13年、それぞれの“あの日”との向き合い方がテーマ。NHK仙台のプロジェクト「あの日、何をしていましたか?」から生まれたラジオドラマです。
『今夜、星と波の間(あわい)に』 - FMシアター - NHK

今回、小林さんに“あの日”のこと、そして“あの日”からのことについて、語ってもらいました。

○小林虎之介さん(当時13歳・岡山)


 ―2011年3月11日、小林虎之介さんはどこで何をされていましたか?

(小林虎之介さん)
2011年は13歳で、地元の岡山県で中学生でした。
でも本当に学校で騒ぎになったとか、そういう記憶はなくて。家に帰って、アニメ見ようと思ったら、全部のチャンネルがその生放送で。それで「地震があったんだ」って気付くぐらい、岡山では全然揺れてなかったと思います。

―その地震の映像が目に入ってきて、どんなことを感じていましたか?

これは本当に日本なのかなっていう、その疑いというか。本当に今起きていることなのかなっていう、それがわからなすぎて。岡山では普通の平穏な日常がずっと外にはあるわけで。ちょっと離れた東北のほうでは、火事が起きて、真っ暗で、サイレンが鳴り響いてて……っていう。ちょっと信じられなかったなっていう記憶です。

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一回、その次の週ぐらいの全校朝礼でお話があったっていうのは覚えてます。でも、本当に、何も起きてないし。かといって僕らも、何かできる、そういう状態でもなかったので。なんか本当にいつも通りでした、僕は。その地震が起きた後、原発が……とか色々な報道は凄く目にはしてましたけど、そういう話を人とすることはなかったです。

当時は「いつも通り」だったと語る小林さん。しかし、大人になるにつれて、“あの日”の出来事が自分の生活につながる部分も出てきました。

今、東京で一人暮らししてるんですけど、防災グッズとかはちゃんと置くようになってます。それはたぶん、東日本大震災があったからっていうのがあると思うんですけど、わりと災害がすごく身近に感じられたというか。“あの日”があったから、日本でもたくさんの人がそういうことを気をつけるようになったと思うし。

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東京のほうは特に地震が多いっていうイメージで、岡山は逆に地震がないんですよね。しかも、そう遠くない未来に大きい地震が来る可能性があるっていうのも頭に入ってるんで。それでですかね。あと海もわりと近いし。「ちょっと何かしといたほうがいいかな」みたいな。そういう感じです。

小林虎之介さん、貴重なお話をありがとうございました。

NHK仙台放送局のサイト「あの日、何をしていましたか?」では、
みなさんの2011年3月11日について投稿を募集しています。
あの日、何をしていましたか?|NHK仙台 みんなの3.11プロジェクト


「あの日、何をしていましたか?」から生まれたラジオドラマ「今夜、星と波の間(あわい)に」は、3/9(土)夜10時からFMで放送しました。
「らじる★らじる」で、3月16日(土)午後10:50まで聴き逃し配信しています。
こちらのリンクからぜひ、お聴きください。

FMシアター「今夜、星と波の間(あわい)に」

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2024年3月9日(土)午後10時~10時50分(全1回)[FM]

【作】
新井まさみ

【出演者】
富田望生 三浦誠己 小林虎之介
宿利左紀子 白鳥英一 河合美緒

【あらすじ】
仙台出身の志島ほのみ(富田望生)は、FM宮城の新人ラジオパーソナリティ。毎週土曜夜の生放送『サタデーナイトプラネット』の担当になって、もうすぐ半年が経つ。夢だったラジオの仕事には慣れてきた……でも、東日本大震災についての投稿を紹介するコーナーだけは、いまだに自分らしくできていない。そんなある日、寄せられた投稿の中にある問題が発覚。ほのみは自らが抱えてきた気持ちと、一人ひとりの「あの日」に向き合っていく――。

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