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佐賀 多久 目指せ頂点!最新鋭のクライミング施設が学校に!?

ニュースただいま佐賀 さがめぐりまるっと20「あなたのまちの応援団」
  • 2024年02月07日

    ことし佐賀で開かれる国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて、県内20市町の魅力を伝えるプロジェクト「さがめぐりまるっと20」。

    多久市の特集で紹介したのは、 “ 最新のクライミング施設 ”!2023年11月、スポーツクライミングの強豪として知られる多久高校に作られました。“ 世界基準 ”の設備が整っているというこの施設、一体どんな施設なのか取材しました!

    クライミング環境が整う多久高校

    2023年のかごしま国体スポーツクライミング競技で、初の “優勝” を果たした佐賀県。佐賀で開かれる国スポでも連覇が期待されています!県内でも特に練習環境が整っているのが、多久市にある多久高校です。

    多久高校の旧クライミング壁

    指導者がいたことをきっかけに、平成14年に、初めてクライミングの壁が作られ、多くの選手がここで技を磨いてきました。県内での選手育成にさらに力を入れようと、去年11月、同校内に、別の新しいクライミング施設がオープンしました。

    新クライミング施設 “九州クライミングベースSAGA”

    その名も  “ 九州クライミングベースSAGA ”!!
    佐賀で開かれる国スポでは、スポーツクライミングの会場にもなります。この日、こちらのボルダリング壁で練習していたのは、多久高校登山部のみなさん。多久高校は、スポーツクライミングの強豪として知られていて、世界で活躍する選手も輩出しています。

    スポーツクライミングって?

     “九州クライミングベースSAGA” ボルダリング壁

    スポーツクライミングは、“ホールド” と呼ばれる突起を利用して壁を登り、速さなどを競う競技です。意外にも、ホールドに名前がついていること、ご存じですか?

    ホールドの一種 “ガバ”

    例えば、このホールドは “ガバ”。理由は、ガバッと握れるから!(※本当です)。

    ホールドの一種 “カチ”

    こちらは “カチ”。理由は、カチッと握るから。競技者の間ではこのように呼ばれているそうです。

    “世界基準”と呼ばれる3つの理由

    九州クライミングベースSAGA リード壁とスピード壁

    校内には、他にも2つの壁が!
    左が、登る高さを競う「リード」、右が登る速さを競う「スピード」。それぞれ高さはおよそ15mです。3つの壁が同じ施設に揃っているのは九州初、しかも世界大会が開催できる規模なんです。

    九州クライミングベースSAGA リード壁

    何が世界レベルなのか、その1「リード壁の形状」です。下から見てみると、前に大きく突き出しているのが分かります。壁の根元から、突き出した部分までの距離は11m。これは国内最大級の長さで、これによって長いコースの練習が出来るようになりました。

    リード壁のホールド

    世界レベル!その2「ホールドのバリエーション」。小さいものから大きいものまでさまざまなホールドが取り付けられるようになり、練習できる技の数が増えました。

    壁を覆う鉄骨と幕

    世界レベル!その3「雨風対策」。リード・スピードは、壁が外にあることが多く、雨の場合、試合が中止になることが多いのですが、ここは幕と鉄骨で覆われていて雨でも競技ができます。

    多久高校登山部顧問 武末良樹 教諭

    多久高校登山部顧問、武末先生にお話を聞きました。

    武末良樹
    先生

    旧ウォールではできなかった充実した練習ができるようになりました。これだけの大きな壁ですので、多くの選手が同時に登ることもできます。ルート(コース)の形状によっては非常に難しいものもありますので、生徒たちのレベルがかなり上がると思います。

    国スポ期待の選手たちも練習

    リード壁を登る 多久高校1年 通谷結太さん(左)梶 絢香さん(右)

    新しく作られた難易度の高いコースで練習をする、多久高校注目の1年生2人にもお話を聞きました。

    多久高校1年 通谷結太さん

    かごしま国体にも出場した、多久高校1年の通谷結太さんです。

    通谷結太さん

    新しく出来た壁は高さと傾斜があるので練習になります。傾斜が強い分、持久力がないと体が壁からはがされるので、頑張って登らないといけません。

    多久高校1年 梶 絢香さん

    同じく、かごしま国体に出場した、多久高校1年の梶 絢香さんです。

    梶 絢香
    さん

    今までの練習じゃできないようなことがこの壁ではたくさんできます。大きいホールドもたくさんありますし、とても大会の練習になります。

    2人に、来年の国スポでの目標も聞いてみました。

    通谷結太さん

    リードとボルダーで決勝に残ることです!

    梶 絢香
    さん

    国スポで優勝することです!

    新しい施設では、大会をイメージした実践的な練習を多く行っているということです。まだ1年生のお2人、今後の活躍が楽しみです!

    大会を想定した設備も

    選手控室にある キルターボード

    今後の様々な大会を想定して作られた、“選手控室” です。室内には、“キルターボード” と言って、大会当日に練習が許される壁が設置されています。スポーツクライミングの大会では、前の選手の登り方を見てはいけないため、通常の壁での練習はできません。そのため、選手控室に練習用のボードが作られました。

    ルート(コース)のホールドに付いたLEDライトが光る様子

    ホールドにはLEDライトが付けられており、スマートフォンの操作でルート(コース)を設定することが出来ます。また、傾斜を変えられるのも特徴のひとつです。

    最新設備を導入した、日本有数のクライミング施設。多久高校登山部顧問の武末先生も、大いに期待していると言います。

    武末良樹
    先生

    新しく作られた壁や練習用のボードを選手たちがうまく利用して、世界に羽ばたいてくれるような選手が育ってくれたらいいなと思います。

     

    多久から世界へ。選手たちが夢を “ホールド” できる施設です!
     

     2024年に佐賀で開かれる国スポ・全障スポに向けて、県内20市町のそれぞれ魅力を伝えるプロジェクト「さがめぐりまるっと20」。下記リンク先の特設サイトには、動画も掲載しています。

      • 小野 錦

        NHK佐賀佐賀局キャスター

        小野 錦

        佐賀に来て3年目。
        地域の魅力を自分の足で探します!

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