生派「参院選までに
憲法改正の国民投票を」

自民党総裁選挙に向けて、第2派閥の麻生派は安倍総理大臣に対し、来年夏の参議院選挙までに憲法改正の国民投票を実施することなどを求める政策提言を行ったうえで、3選を目指す安倍総理大臣を支持する方針を確認しました。

麻生派の顧問を務める甘利元経済再生担当大臣らは、自民党総裁選挙への立候補を正式に表明した安倍総理大臣と27日に総理大臣官邸で面会し、派閥としての政策提言を手渡しました。

提言では、構造改革の推進などのほか、来年夏の参議院選挙までに憲法改正の国民投票を実施することを求めていて、安倍総理大臣は「考え方は基本的に同じだ」と応じました。

このあと麻生派は臨時の総会を開き、麻生副総理兼財務大臣は「政権の安定が政策の継続性を生む。政局にかまけている時ではなく、国益を考えれば答えはおのずと出る。麻生派は安倍政権をど真ん中で支える」と述べ、3選を目指す安倍総理大臣への支持を呼びかけました。

そして、麻生派として安倍総理大臣を支持する方針を確認し、各議員が推薦書に署名しました。

来月7日に告示される総裁選挙をめぐっては、自民党の7つの派閥のうち、麻生派を含め5つの派閥が安倍総理大臣を支持する方針です。

立民 枝野代表「憲法もてあそぶのはやめて」

立憲民主党の枝野代表は新潟県湯沢町で記者団に対し、自民党麻生派が安倍総理大臣に対し、来年夏の参議院選挙までに憲法改正の国民投票を実施することなどを求める政策提言を行ったことについて、「どういうテーマや理由で憲法改正が必要なのかという議論も全く煮つまっていない状況で、とてもそんなスピード感で物事ができるとは思えない。自民党の党利党略、派利派略で、憲法をもてあそぶのはやめていただきたい」と述べました。

共産 小池書記局長「スケジュールありきの改憲は許さず」

共産党の小池書記局長は記者会見で、自民党麻生派が安倍総理大臣に対し、来年夏の参議院選挙までに憲法改正の国民投票を実施することなどを求める政策提言を行ったことに関連して、「安倍総理大臣は、これまでの参議院選挙や衆議院選挙で、改憲について、ほとんどまともに語らなかったが、身内の総裁選挙では一転して争点化し、国会と国民に押しつけるようなやり方で、国民の意識と甚だしいかい離があるのではないか。スケジュールありきの改憲は断じて許されない」と述べました。