立民代表選 泉氏・逢坂氏・
西村氏が立候補を表明

泉政務調査会長が立候補を正式表明

立憲民主党の代表選挙が、19日告示されるのを前に、泉政務調査会長は、17日午前、国会内で記者会見し、「党のイメージを前向きに転換していかなければならず、党改革の先頭に立ちたい」と述べ、立候補を正式に表明しました。

この中で、立憲民主党の泉健太政務調査会長は「先の衆議院選挙では、大変厳しい審判が寄せられたと思っている。わが党が背負ってしまっている負のイメージを前向きなイメージに転換していかなければならず、党改革の先頭に立ちたいと考え立候補を決意した」と述べ、枝野前代表の後任を決める代表選挙に立候補することを正式に表明しました。

そのうえで、「新自由主義のもとで競争があおられ、自己責任ばかりが強調されて、国民生活は大変深刻になっている。『普通の安心が得られる社会』をめざし、医療・介護・保育などのベーシックサービスと言われる分野で、安心感を得られる体制をつくっていかなければならない」と述べました。

また、衆議院選挙で枝野前代表が進めた共産党などとの連携について、「現時点で何かを否定するものではない。来年の参議院選挙では選挙区や地域事情を個別に考慮して対応を考えていく」と述べました。

一方、自民党や日本維新の会などが求めている憲法改正に向けた国会での議論については、「立憲民主党は、憲法について議論することを否定している政党ではない。与野党合意により静かな環境で憲法の議論ができるのであれば憲法審査会の議論も進めていくことは当然だ」と述べました。

泉氏は、衆議院京都3区選出の当選8回で、47歳。

立憲民主党に合流する前の旧国民民主党で、国会対策委員長や政務調査会長を務め、去年9月に行われた代表選挙では枝野氏と争って敗れました。

階猛衆院議員のグループ 泉政調会長支持を確認

立憲民主党の代表選挙をめぐり、階猛衆議院議員が会長を務める旧国民民主党出身者を中心にしたグループが会合を開き、泉政務調査会長を支持することを確認しました。

階氏は記者会見で、泉氏について「政務調査会長として建設的な提案も行い、説明能力も高く、批判ばかり反対ばかりという党の誤ったイメージを変えられる。積極的な政策提案と新自由主義的でない改革に取り組むリーダーとして期待している」と述べました。

階氏によりますと、グループには現在、階氏も含め8人が所属しているということです。

逢坂元首相補佐官が立候補を正式表明

立憲民主党の代表選挙が19日に告示されるのを前に、逢坂誠二元総理大臣補佐官は、17日午後、国会内で記者会見し「政策の幅を広げて、多様な考え方を包含できる政党にしたい」と述べ、立候補を正式に表明しました。

この中で、立憲民主党の逢坂元総理大臣補佐官は「すべての皆さんにとって、希望と安心のある社会を実現するため、代表選挙に立候補することにした。政策の幅を広げて、多様な考え方を包含できる政党にしたい」と述べ、枝野前代表の後任を決める代表選挙に立候補することを正式に表明しました。

そのうえで「国民の役に立つ、信頼できる政党になることを大きな目標にしたい。党のイメージを変える原点は、政策を具体的に実現していくことだ。理念や理屈をどんなに語っても国民には受け止めてもらえないので、具体的な政策を積み上げでいくことで、今の状況を打開していきたい」と述べました。

また、選挙での野党間の連携について「与野党きっ抗状態をつくっていくには、1対1の構図をつくることが非常に大事だ。それぞれの選挙区で状況は違うが、どこかの政党だけを排除するとか、密接に連携をするということではなく、虚心坦懐に野党間でさまざまな話し合いをしたい」と述べました。

そして、衆議院選挙前に共産党との間で、政権交代が実現した場合、限定的な閣外からの協力を得ることで合意していたことについては「すぐ目の前に政権交代が迫っているような状況ではないので、時間軸で言うと非常に早すぎると思う」と述べました。

一方、自民党や日本維新の会などが求めている憲法改正に向けた国会での議論については「日本国憲法といえども『不磨の大典』だとは思っていない。国民が望むのであれば、必要に応じて変えるのが当然だと思う。しかし、変える必要があるかどうかもわからずに、とにかく変えることだけが目的の議論は課題が多い。落ち着いて冷静に議論できるのであれば是としたい」と述べました。

逢坂氏は、衆議院北海道8区選出の当選5回で62歳。

北海道のニセコ町長を3期11年務めたあと、平成17年の衆議院選挙で初当選し、民主党政権で総理大臣補佐官などを務めたほか、旧・国民民主党などと合流する前の立憲民主党では、政務調査会長を務めました。

西村元厚生労働副大臣が立候補を表明

立憲民主党の代表選挙をめぐり、西村智奈美元厚生労働副大臣は必要な推薦人20人を確保できたとして立候補することを表明しました。

立憲民主党の枝野前代表の後任を選ぶ代表選挙をめぐり、西村智奈美元厚生労働副大臣は18日午前、国会内で支援を受ける議員たちと会合を開き、必要な推薦人20人を確保できたことを確認しました。

会合で西村氏は「今回の代表選に立候補する。新型コロナウイルスの感染下で困難に直面している方々を助け世の中の理不尽を減らしていくため、党の先頭に立ってがんばっていきたい」と述べ、代表選挙に立候補することを表明しました。

西村氏は衆議院新潟1区選出の当選6回で54歳。

平成15年の衆議院選挙で初当選し、民主党政権で厚生労働副大臣などを務めました。

事前説明会 5陣営の関係者出席

立憲民主党の代表選挙が19日に告示されるのを前に、立候補予定者を対象とした事前説明会が開かれ、立候補を表明した泉政務調査会長と逢坂元総理大臣補佐官など、合わせて5つの陣営の関係者が出席しました。

立憲民主党の代表選挙は19日告示、30日投開票の日程で行われることになっていて、これを前に17日午後、党本部で立候補予定者を対象とした事前説明会が開かれました。

説明会には、17日に立候補を正式に表明した、泉健太政務調査会長と逢坂誠二元総理大臣補佐官のほか、大串博志役員室長、小川淳也国会対策副委員長、それに西村智奈美元厚生労働副大臣の合わせて5つの陣営の関係者が出席しました。

説明会で、代表選挙管理委員会の難波奨二委員長は「感染症対策も念頭に入れながら、わが党の反転攻勢となる代表選挙になるよう協力をお願いしたい」と述べました。

今回の代表選挙は、党所属の国会議員のほか、国政選挙の公認候補予定者、地方議員、党員・サポーターによる投票で争われます。