野党側 予算委開催再要求
与党側 応じられない考え

岸田総理大臣が、14日に衆議院を解散する方針を表明しているのを受けて、野党側は、選挙前に内閣の政治姿勢などをただす必要があるとして予算委員会の開催を重ねて求めたのに対し、与党側は、応じられないという考えを伝えました。

臨時国会への対応をめぐり、野党側は、岸田内閣の政治姿勢などをただす必要があるとして14日行われる見通しの衆議院の解散前に予算委員会などを開くよう求めてきましたが、政府・与党は応じない姿勢を示しています。

こうした中、立憲民主党、共産党、国民民主党の国会対策委員長らが13日、国会内で対応を協議し、政府・与党が予算委員会などを開かないのは、衆議院選挙を前に、政権の政治姿勢や政策をめぐる国民への説明から逃げる横暴な態度だとして、抗議声明をまとめました。

このあと、立憲民主党の安住国会対策委員長は、自民党の森山国会対策委員長と会談し、抗議声明を手渡すとともに予算委員会などの開催を重ねて求めました。

これに対し、森山氏は、所信表明演説に対する代表質問が行われており、審議が必要な予算案も提出されていないとして、開催には応じられないという考えを伝えました。

自民 森山国対委員長「審議すべき予算案なく開催必要なし」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「国会の閉会中にも必要な閉会中審査は、ずいぶんやってきた。また本会議で岸田総理大臣の所信表明演説に対する代表質問が行われたところであり、審議すべき予算案もなく、予算委員会の開催の必要はない」と述べました。

立民 安住国対委員長「首相 結局言いたいこと言いっぱなし」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「岸田総理大臣は『人の話をよく聞く』ということで発足したが、実際の態度は安倍・菅政権と何ら変わらず、結局言いたいことを言いっぱなしだ。一問一答による丁寧な予算委員会をやることで、新しい大臣の資質を含め、岸田内閣が何を目指すのかをつまびらかにしたうえで、国民に信を問うべきだ」と述べました。

共産 穀田国対委員長 “国民の声を聞くこと履行すべき”

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「岸田総理大臣は『国民の声を聞く』と言ったのだから、そのことを履行すべきだ。解散総選挙の日程をはやばやと決めたが、国民の審判を受けるうえでいちばん大事なのは、政策的、政治的な対立点を明らかにすることで、それを避けるために予算委員会を開かないというのは許しがたい」と述べました。