重にも慎重な検討を
重ね執行を命令」上川法相

上川法務大臣は午前11時すぎから法務省で臨時の記者会見を行い、オウム真理教の一連の事件で死刑が確定していた林泰男死刑囚ら6人に死刑を執行したことを発表しました。

この中で、上川法務大臣は「本日、6名の死刑を執行した」と述べ、岡崎一明死刑囚(57)、横山真人死刑囚(54)、端本悟死刑囚(51)、林泰男死刑囚(60)、豊田亨死刑囚(50)、広瀬健一死刑囚(54)の6人に死刑を執行したことを発表しました。

上川法務大臣は、一連の事件について「犯行は組織的、計画的で、過去に例を見ない、今後二度と起きてはならない極めて凶悪重大な事件だ。日本のみならず諸外国の人々をも極度の恐怖に陥れ、社会をしんかんさせ、サリンといった化学兵器も用いられ、一般市民を対象とした無差別テロが行われたことは世界にも衝撃を与えた」と述べました。

そして、上川大臣は、死刑執行の命令の判断について「数多くの尊い命が奪われ、多くの方が障害を負わされ、中には重篤な障害を負った方もいる。命を奪われた被害者や遺族らが受けた恐怖や苦しみ、悲しみは想像を絶するものがある。慎重にも慎重な検討を重ねたうえで、執行を命令した」と述べました。

在任中に16人執行 公表後最多

上川法務大臣は、これまでの2回にわたる在任中に合わせて16人の死刑囚の死刑執行を命令したことを明らかにし、死刑執行の事実を法務省が公表するようになった平成10年11月以降、最も多くなりました。