新幹線約150キロで走行中
運転士離席 再発防止を指示

東海道新幹線の運転士が時速およそ150キロで走行中に、トイレに行くためにおよそ3分間運転室を離れていた問題で、赤羽国土交通大臣はJR東海の金子慎社長に対し社内の雰囲気を含めて検証し、詳細な事実関係の報告と再発防止を徹底するよう指示しました。

JR東海は今月16日、東海道新幹線の36歳の運転士が静岡県の熱海駅と三島駅の間を時速150キロで走行中、トイレに行くため運転室を離れていたことを4日後の20日に公表しました。

社内規定では走行中に体調が悪くなった時は輸送司令に連絡し停車するなどの対応をとることになっていますが、運転士は連絡をしておらず、走行中に運転室に運転免許のある人がいない事態になっていました。

JR東海の金子社長は21日午後、赤羽国土交通大臣に経緯を説明しました。

国土交通省が定めた省令にも違反するということで、赤羽大臣は「安全に関する社内ルールが守られなかったことをどう捉えるかが大事だ」としたうえで、運転士が輸送司令に連絡できなかった理由について社内の雰囲気を含めて検証し、詳細な事実関係の報告と再発防止を徹底するよう指示しました。

大臣に説明したあと金子社長は「大変心配をおかけして申し訳なかったと思います。大臣からのご指導を踏まえて、これから一層信頼をいただけるよう安全に取り組んでいきます」と話していました。