輸入制限措置「適用の
回避が最も重要」首相

アメリカのトランプ政権が発動した輸入制限措置について、安倍総理大臣は「わが国への適用の回避が最も重要だ」と述べ、EU=ヨーロッパ連合や中国が課した報復関税などの措置を直ちに取ることに慎重な考えを示しました。

参議院予算委員会の集中審議で、安倍総理大臣は、アメリカのトランプ政権が発動した鉄鋼製品などに高い関税を課す輸入制限措置について、「対抗措置を取ること自体が目的ではなく、わが国の製品への適用を回避することが最も重要だ」と述べました。

そのうえで、「対抗措置というオプションは常に持ちながらも、結果が得られるよう最善の戦略をとりたい」と述べ、EUや中国がアメリカに課した報復関税などの措置を直ちに取ることに慎重な考えを示しました。

そして安倍総理大臣は、トランプ政権から、仮に北朝鮮の非核化や拉致問題への協力と引き換えに通商問題で譲歩を求められた場合の対応について、「バーターは絶対に考えていない」と述べ、安全保障や拉致問題と通商問題は切り離して対応する考えを示しました。

また北朝鮮の非核化をめぐり、安倍総理大臣は「トランプ大統領との電話会談の詳細は話せないが、朝鮮半島の非核化というのは、アメリカ側は『CVID=完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄ということだと理解をしている』ということだった」と述べました。